市川猿之助事務所 ハラスメント「出てきていない」 週刊誌報道に言及 複数マネジャーに聞き取り

 歌舞伎俳優・市川猿之助(47)が18日に都内の自宅で倒れているのが見つかり、父で歌舞伎俳優の市川段四郎さん(享年76)、母・喜熨斗延子さん(同75)が死亡した件について、猿之助の所属事務所が23日、公式サイトで声明を発表。一部で報じられた、猿之助による性加害やハラスメントについて「弊社管轄の現場において、そのような事実は現在出てきておりません」とした。また同日、松竹は都内で株主総会を開き、迫本淳一社長が当該報道について「記事内容に伝聞など不確かなこともあるので、事実関係を確認していきたい」と話した。

 猿之助のハラスメント疑惑については、雑誌「女性セブン」(小学館)が18日発行の記事で報道。猿之助が共演する役者たちにキスや体を触る行為といった「性的スキンシップ」を求めていたと、劇場関係者らが証言し、キャスティングや裏方にも影響力を持つ猿之助に対し、周囲が「拒否できない雰囲気」だったと指摘していた。

 猿之助の所属事務所「ケイファクトリー」はこの日、公式サイトに掲載した文書で「先日来、一連の事象に関する様々な報道がされておりますが、今なお当局等による対応が続いており、弊社としても要請に応じた協力をしつつ、松竹様と連携をとり、慎重に各方面からの情報把握に努めているところでございます」と状況を説明。その上で「今まで猿之助に関わった複数のマネージャーに聞き取りをしましたところ、弊社管轄の現場において、そのような事実は現在出てきておりません」とし、「今後は弊社管轄内の関係各社現場に関しましても慎重に調査を進めていく次第です」と表明した。

 また、自宅で猿之助と両親を発見した女性マネジャーの行動については「週刊誌の発売に合わせてマスコミ・報道関係者が自宅に訪れることが予想され、近隣住民皆様の御迷惑にならないよう、自宅~明治座間での移動に同行する予定でおりましたことをご報告申し上げます」と説明。週刊誌報道を受けてのマスコミ対策のためだったと明らかにした。

 さらに、松竹の株主総会でも、迫本社長が「記事内容に伝聞など不確かなこともあるので、事実関係を確認していきたい」「(猿之助さんの状況の)情報把握に努めている」と強調。18日に死亡が確認された市川段四郎さん、喜熨斗延子さんについては「痛切の極み」と悼んだ。

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