“ロックの女王”ティナ・ターナーさん死去 83歳、長期にわたる闘病も グラミー賞12回
「ロックの女王」と称され、グラミー賞を12回受賞した米歌手ティナ・ターナーさんがスイス・チューリヒ近郊の自宅で死去したことが25日、分かった。83歳だった。長期にわたり闘病していた。
1939年に米テネシー州で生まれ、17歳でアイク・ターナーのバンドに加入。アイクと結婚し、R&Bデュオ「アイク&ティナ・ターナー」として「リバー・ディープ・マウンテン・ハイ」などの名曲を送り出した。
DVに苦しみ離婚後、83年の「レッツ・ステイ・トゥゲザー」で復活。「愛の魔力」が収録された84年のアルバム「プライヴェート・ダンサー」が世界中で大ヒットした。
85年には「ウィ・アー・ザ・ワールド」に参加し、ライブ・エイドでミック・ジャガーと共演。91年にアイクとのデュオ、21年に個人で「ロックの殿堂」入りした。女優としても「トミー」などの映画で大役を演じた。
86年には家庭内暴力の詳細などを赤裸々につづった自伝を発表。当時、有名人が夫の暴力を告発する例はほとんどなく大反響を呼んだ。半生を描いた映画「ティナ」とミュージカルも制作された。
バイデン大統領は「逆境をはねのけ、長年のキャリアと人生を築き、伝説をつくった」と声明を発表した。