藤井聡太叡王 七冠へ進行!名人戦前につかの間の休息 三陸鉄道宮古駅で一日駅長

 将棋の第8期叡王戦五番勝負第4局に勝利し、叡王3連覇を達成した藤井聡太叡王(20=竜王、王位、棋王、王将、棋聖との六冠)が防衛から一夜明けた29日、対局が行われた岩手県宮古市の三陸鉄道宮古駅を訪問し、一日駅長を務めた。31日から、長野県上高井郡「緑霞山宿 藤井荘」で名人戦第5局を控え、勝てば最年少名人、最年少七冠を達成する。鉄道ファンの藤井叡王は同社の制服に身を包み、つかの間の休息を楽しんだ。

 七冠へ進行!前夜は2度の千日手の激闘を制し、防衛会見が終わったのは午後11時過ぎ。疲れた表情を見せていた藤井叡王は一夜明けて、大好きな鉄道を前に破顔した。

 まずは駅員に連れられ、車両基地を見学。車体の細部まで「じぇじぇじぇ」と驚かんばかりに身を乗り出して熱心に話を聞いた。棋士でなければ電車の運転士になっていたと語り、自宅でもトレインシミュレーターで練習に励む20歳。車両の運転体験ではスムーズな運転を見せつけた。

 宮古駅構内での一日駅長の任命式では、「制服一式を用意していただいて、ここまで本格的とは思っていなかったのでうれしかった。実際の車両で運転するとは思っていなくて、免許を持っていないのに、いいのかなぁと思ったけど、貴重な経験ができた」とウキウキしっぱなしだった。

 同社関係者によると、今回の訪問は藤井叡王の希望で実現。2年前の対局で同社のロゴ入りのマスクを着用しており「三陸鉄道さんは東日本大震災の際にいち早く運転を再開させた、三陸地域の復興の象徴。一日駅長ということでしっかり務めたいと思います」と、震災発生から5日後に一部で運行再開したことに触れ、背筋を伸ばした。

 3勝1敗で奪取に王手をかけている名人戦は「あさってから続いていくので、いい状態で臨みたい」と決意。イベント最後には最年少名人、最年少七冠へ「出発進行!」と言わんばかりの出発号令を出し、発車を見送った。

 ◆三陸鉄道 国鉄の不採算路線を引き継ぎ、日本最初の第三セクターとして1984年に開業。現在は「リアス線」を運行しており、盛駅(大船渡市)から久慈駅(久慈市)まで岩手県の三陸海岸沿いを縦貫し、163キロを全41駅でつなぐ。久慈駅は2013年のNHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」のロケ地で有名。現在は放送10周年を祝い、ファンが作ったラッピング列車「三陸元気!GoGo号」が走っている。

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