市川猿之助の出演予定公演 10月まで休演「六月大歌舞伎」初日代役・中村壱太郎が好演
歌舞伎俳優の市川猿之助(47)が出演を予定していた10月までの公演を休演することが3日、松竹から発表された。猿之助は5月18日に都内の自宅で両親とともに倒れているのが見つかり、救急搬送された。この日は、出演予定だった「六月大歌舞伎」(25日まで、歌舞伎座)の初日が行われ、昼の部の「傾城反魂香(けいせいはんごんこう)」で猿之助に代わって、中村壱太郎(32)が又平女房・おとくを演じた。
休演が発表されたのは「七月大歌舞伎」(歌舞伎座)と「八月納涼歌舞伎」(同)、「新・水滸伝」(南座)、「立川立飛歌舞伎特別公演」(立川ステージガーデン)。「七月-」の昼の部「菊宴月白浪(きくのえんつきのしらなみ)」では猿之助に代わり斧定九郎役を市川中車(57)が勤めることも発表された。松竹は、警察による対応が続いていることに加え「推察される本人の心身の状態を鑑みて判断した」と休演理由を説明した。
初日を迎えた「六月-」では、壱太郎が言葉が不自由な絵師の夫(中車)を支える妻を好演。客席からは大きな拍手が送られた。観劇した50代の女性は「とても良かった。(壱太郎は)代役とは思えなかったですし、中車さんも頑張っていらして」と感想を述べた。中車の長男・市川團子も出演したこともあり「澤瀉屋みなさんで頑張っていってほしい」と願った。
また、休演の続く猿之助については「どうなるかは分かりませんが、ファンとしてはまた舞台で見たいという気持ちもあるよね」(40代・男性)という声も聞かれた。