「サンモニ」青木理氏、北朝鮮との紛争・衝突に言及「対話の糸口見つけないと危ない」

 ジャーナリスト・青木理氏が4日、TBS系「サンデーモーニング」に出演し、日本の対北朝鮮姿勢について「対話の糸口を見つけないと危ない」と指摘した。

 北朝鮮が5月31日に軍事偵察衛星を打ち上げたが、失敗に終わったという話題。同27日には岸田文雄首相が「首脳会談を早期に実現するために、わたし直轄のハイレベルで協議を行っていきたい」と発言したとされるなど、日朝の交渉の可能性についても触れた。

 青木氏は「これまで各国は、北朝鮮が核開発してるけれども『朝鮮半島の非核化を目指す』って言ってたんですよ」と指摘。しかし、現状は「北朝鮮の核を前提に『核には核を』っていう体制、新しい朝鮮半島を巡る情勢が、段階が1つ上がってっていう風に言えるわけですね」と分析した。

 日米韓で北朝鮮に対峙(たいじ)する構図となることから、日韓の関係が改善しているという流れは「非常にいいことだと思う」と歓迎。一方で「その真意をひもといてみると、北朝鮮、あるいは中国を前提とした日米韓の軍事的な連携っていうものばかりが軸足が置かれている」と指摘した。

 北朝鮮に対する日本の姿勢を「交渉するとか、対話して緊張局面を和らげようっていう動きとかモメンタム(弾み、勢い)みたいなものがほぼないんですよ」と分析。「対立と緊張だけだと場合によっては偶発的な紛争とか衝突が起きかねない」と注意喚起した。さらに、北朝鮮の核保有については触れず「この場面で北朝鮮との間で、米朝、日朝、南北も含めて対話の糸口を見つける努力を本気でしないと、ちょっとこれ危ないし、『日米韓の連携で対抗するんだ』っていうだけだと不安だなということ」と心配顔を見せた。

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