永山絢斗容疑者はなぜ「再逮捕」されたのか?最初の逮捕容疑では不起訴の可能性 小川泰平氏が解説

 警視庁薬物銃器対策課は16日午後に大麻取締法違反(所持)の疑いで俳優の永山絢斗容疑者(34)を再逮捕した。同日未明の逮捕は4月に大麻を所持した容疑だったが、15日夜の家宅捜索でも大麻が見つかったため、自宅で所持していた容疑で改めて逮捕した。元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は17日、デイリースポーツの取材に対し、逮捕から再逮捕に至る流れを解説し、今後の焦点を指摘した。

 警視庁が今年1月から情報提供を受けて捜査していたことも判明したが、なぜ、5か月にも及ぶ内偵捜査が必要だったのだろうか。

 小川氏は「(容疑者の)知人からの情報提供を端緒として、その情報に信憑性があるかどうかを内偵捜査で裏付けていった。著名人の場合は令状を持って家宅捜索して『何も見つけられませんでした、ごめんなさい』では済まされないので、確実に“モノ”があるという状態で家宅捜索に入る。それだけ慎重に、綿密に捜査を進めた結果、5か月以上かかったということだと思います」と解説した。

 未明の逮捕劇。なぜ、そのような時間帯になったのだろうか。

 小川氏は「大麻所持の証拠を押さえなければ逮捕はできないので、売人と接触があったなどの情報をつかんで、確実に(大麻を)所持しているであろうタイミングで家宅捜索に入ります。チャイムを鳴らして本人が出てきたところで身柄を押さえ、中に入る。捨てられたり、トイレなどで流されたりする可能性もありますから、本人が自宅から出て来た時に声をかけることにより、確実に証拠を押さえるということで、深夜から未明にかけての時間帯でも捜査員が多くいた。日頃の内偵で、この時間に証拠が出るだろうという裏付けがあり、多めの捜査員が車3、4台に分乗して現場に行っていたのだと思います」と説明した。

 最初の逮捕容疑が4月時点での所持だったのはなぜか。また、再逮捕にどのような意味があるのだろうか。

 小川氏は「今回、目撃者の証言などで4月の時点で所持していたということで逮捕状を取ったが、その証拠となる“モノ”自体がないので、4月の容疑だけでは起訴されない可能性が強かった。それで、改めて家宅捜索し、モノを押さえれば起訴できると踏んだということになります」と指摘した。

 警視庁は認否を明らかにしていない。小川氏は「共犯者がいる場合は、認めていても認めたとは言わない。そこに、少なくとも売人はいるわけですから、そこを明らかにしないということだと思います」と補足した。

 捜査関係者によると、永山容疑者宅では、乾燥大麻がリビングのポーチの中からラップに包まれた状態で見つかったという。警視庁はスマートフォンも押収し、入手経路などを調べる。

 小川氏は入手経路の解明について「容疑者の行動確認、無料通信アプリなどでの通信履歴、ATMでのお金の出し入れといったところまで内偵していると思います」と推測した。

 同氏は今後の捜査ポイントとして「入手経路はもちろんですが、いつから大麻に手を染めたか、1人で使用していたのか、大麻パーティーなどで複数いたのか?また本人が知人などに譲渡や売っていた可能性はあるか、周囲の芸能人に波及する可能性はあるか?そのあたりまで捜査は進められると思います」と指摘した。

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