ロザン菅広文 出会いから30年「飽きない」宇治原愛 相方題材小説シリーズ「京大中年」発売

 お笑いコンビ・ロザンの菅広文(46)が、京大法学部卒の相方・宇治原史規(47)を題材にした小説シリーズ最新作「京大中年」(幻冬舎)を8日に発売した。シリーズ35万部を売り上げた大人気シリーズの、「京大芸人」(08年)、「京大少年」(09年)から続く14年ぶり最新作。高校の同級生として出会い、大阪府立大(現大阪公立大)の菅自身と合わせて、高学歴コンビとして活躍する2人も現在40代半ば。出会って30年たっても「全く飽きない」という相方への思いを聞いた。

 「宇治原さんと僕のためだけに作った教科書」だという同著。菅が長年温めていた「仕事について書きたい」という思いをぶつけた自信作だ。好きな人と、好きな仕事をして、楽しく生きるための「教科書」として、過去の自分や宇治原にあてた手紙をベースに“京大芸人式”の思考と仕事術がつづられている。菅は「面白く書けたと思うんで、笑っていただけたら本望です」と手応えを示した。

 過去2作は宇治原の芸人までの道のり、少年時代を描き、学校の勉強が主題。今作は仕事がメインだが、中年になって感じる「学校の勉強の大切さ」も主題の一つ。時間を守る、優先順位をつける…など、勉強に向き合った過去が日常に生きていると実感する。「今は学校の勉強は役に立たないと言われるけど、僕は全くそんなことないと思う。それが役に立っていることを解き明かしたかった」。

 高校時代に2人で芸人を志し、宇治原に対し「京大卒だと箔(はく)が付くから」と仕向けた菅。高学歴コンビとしてクイズ番組で活躍し、現在は関西で4本のレギュラーを抱える“関西の顔”だ。約30年前に宇治原がつかんだ京大ブランドだが「うまくいくやろなと思ったのは、京大を使わなくなったとき。30代で関西での露出が増えた。学歴を使えた部分もあったけど、捨てた瞬間からうまくいき始めた」と語る。

 作中で何度も語られるのは、宇治原と2人でずっと話していたいという願い。出会って30年以上たつが「ずっといても飽きない」という。「世の中が動くから、それについての宇治原さんの意見を聞きたい。常に新たな発見をくれる。そういう相手に高校の時に出会えたのは、幸せなことかもしれないですよね」と目を細める。

 本シリーズはまだ折り返しで、全5部作の大長編となる予定だという。「14、15年後ぐらいに、『京大老人』を書いて、『京大終活』で終わり。なんで俺の方が長生きする前提なんやってあいつは言うと思うんですけど」。愛すべき相方・宇治原の人生を書き残すべく、菅はきょうも宇治原の隣で笑い続ける。

 ◆菅広文(すが・ひろふみ)1976年10月29日生まれ、大阪府高石市出身。大阪府立大学(現大阪公立大学)経済学部中退。96年8月、高校時代の友人である宇治原史規とロザンを結成し、大学在学時にオーディションに合格し吉本興業所属。漫才、コント両刀でネタ作り担当。現在も月20回ほど舞台に立っている。コンビのYouTube「ロザンの楽屋」では2人で時事、私生活、テレビなどについて話す動画をほぼ毎日投稿している。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス