俳優の永山瑛太（４０）が１９日、都内で行われた映画「怪物」大ヒット御礼舞台あいさつに、安藤サクラ（３７）、是枝裕和監督（６１）と登壇した。瑛太は弟で俳優の永山絢斗容疑者（３４）が１６日に大麻取締法違反（所持）の疑いで逮捕されてから初の公の場となった。

　逮捕当日にテレビ朝日の取材に「俺は許さない。それだけですね」などと厳しいコメントを投げかけた瑛太だったが、この日は“沈黙”を貫いた。スーツ姿で客席に一礼して足早に登壇。淡々と映画について語り、笑顔で写真撮影に応じるなど、気丈に振る舞った。

　本作は是枝監督、脚本を坂元裕二氏、音楽を故・坂本龍一さんが担当するなど、世界的なクリエイターが集結し、５月のカンヌ国際映画祭では脚本賞、クィア・パルム賞を受賞した話題作。今月２日に公開し、現時点で興行収入１２・３億円を突破するなど順調だ。

　世界に名をとどろかせた本作の公開後の反響を、瑛太は「本当に皆さんの感じ方や受け取り方が違う。一番多いのは『言葉にならない』『会って話がしたい』という連絡。よりお客さんの方が（本作を）理解しているのかなと思って、僕自身も言葉にできない気持ちです」と語った。

　１９０以上の国と地域での展開が決定。瑛太は「想像できないですけどすごい。カンヌ以外の他の国の方々の感想も聞いてみたい」、安藤も「文化が違う中でこの映画が広がったら、おもしろいだろうなと感じています」と喜んだ。