【中村竜太郎のタイガー&ドラゴン】映画「東リベ2」に思う、リスク対策含むルール作りの必要性

 「寝れなかった、寝れなかったよ、正直。でも、本当に公開できてありがとうです」

 俳優の北村匠海(25)が6月19日、「山田裕貴のオールナイトニッポンX」にゲスト出演。主演映画「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編ー決戦ー」は、主要キャストで出演する俳優・永山絢斗容疑者(34)が大麻取締法違反の疑いで逮捕され公開への影響が取り沙汰されるなか、予定通り6月30日に公開されることが決定。この数日間の不安と決定後の安堵を口にしたかたちだ。

 「21年公開の『東リベ』第一作は同年の実写映画ナンバーワンの興行収入を記録。ヤンキー×タイムリープサスペンスが盛り込まれたアクション映画で、仲間を思う気持ちや心の絆が熱く描かれていて熱狂的なファンは多い。今年の続編は前編と後編ともに大ヒットが見込まれています」(映画担当記者)

 北村は主人公タケミチを、山田裕貴はドラケンを演じている。永山逮捕の一報を受け、山田は「まず一番最初に思い浮かんだのは、北村匠海の顔です」と語ったが、作品の重圧を背負う北村の思いをそばで感じていたのかもしれない。

 北村は20年の主演映画「とんかつDJアゲ太郎」で、公開直前に伊勢谷友介が大麻で逮捕、伊藤健太郎がひき逃げ事故で逮捕(のちに不起訴)され、今回同様に公開延期が検討されたことがあった(同作は予定通り公開された)。おそらくそのときも北村は眠れなかったのではないか。

 映画の制作には莫大な予算がかけられ、多くの人が携わり、相当の時間を費やされて世に出るわけだが、その過程で不測の事態が生じることもあるだろう。

 「たとえば永山絢斗容疑者の大麻所持の場合、本人の自覚が乏しいということにつきますが、出演依頼の段階でドラッグチェックするのは現実的には難しい」(同前)

 しかし、ひとりの不祥事で他の多くの人たちが不利益を被るのはやはりどうかと思う。映画の場合は見たいと思う人が劇場に足を運んでお金を払って見るものだ。「作品に罪はない」という言葉もある。北村のような気持ちにさせないためにも、一度業界全体で、リスク対策を含んだルール作りを検討してみたらどうだろうか。

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