NHK「ニュースウオッチ9」ワクチン遺族の声正確に伝えず4人懲戒処分「真摯な姿勢が欠けていた」

 NHK「ニュースウオッチ9」内のコロナ禍を振り返る映像の中で、新型コロナウイルスのワクチン接種後に亡くなったと訴える遺族の発言を正確に伝えなかった問題で、NHKは21日、同局で記者会見を行い、調査結果を発表した。関係職員4人を懲戒処分とした。

 中嶋太一理事は「調査の結果、取材制作に当たったスタッフや責任者に認識が欠けていたほか、情報共有や相談も不十分、チェックも不足していた。ご遺族に対してきちんと取材の趣旨を伝えておらず、真摯(しんし)な姿勢が欠けていたほか、視聴者に対する真摯な姿勢も欠けていた。信頼の回復に努めてまいります」と頭を下げた。

 調査は弁護士の指導のもと、関係者20人に40回以上のヒアリングを行ったという。

 取材担当職員が「新型コロナで亡くなった人の遺族」と「ワクチンを接種後に亡くなった人の遺族」を区別せず、「コロナ禍で亡くなった人の遺族」と伝えても問題ないという認識で取材を進めたこと、その後の試写でのチェック不足、管理職の管理不足などが原因に挙げられ、「放送ガイドラインの取材・制作の基本ルールが徹底されていなかったとした」とした。

 取材職員が遺族に対して、偽って説明していたのではないかとの質問には、「時間をかけて繰り返し聞きました。取材のメールやチャットも精査しました」と最善を尽くした上で、「何度も聞いたけど状況は変わらない、取材経験のなさ、認識不足からだと言う。ご遺族を騙して取材したわけではないと考えています」と強調した。

 2021年末にNHK・BS1スペシャルで取材内容と違う字幕をつけた問題から2年たたないうちに、基幹ニュース番組での問題に、「極めて重く受けとめております。再発防止策が機能していなかったことから、実効性にあるものに見直す」と明かした。番組制作にかかわる全ての部署に、正確さやリスクがないかチェックする「コンテンツ品質管理責任者」を配置。放送ガイドラインの基本姿勢の再徹底などに取り組んでいくという。

 この問題は5月15日放送の同番組、番組公式サイトおよび翌16日の放送でも謝罪。24日には会長会見で稲葉延雄会長が謝罪した。その後、6月に放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会の審議入り。遺族らは7月5日、BPO放送人権委員会に審理申立書を送ったと発表した。「真摯に受け止めて、調査には全面的に協力していきたい」とした。

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