菊地弁護士、福原愛さん長男は台湾に帰されると予測「家裁は『ひっくり返んない』」保全命令の経緯に重み
菊地幸夫弁護士が28日、日本テレビ系「DayDay.」に出演し、卓球女子五輪メダリストの福原愛さんの元夫で16年リオデジャネイロ五輪台湾代表の江宏傑氏が27日に都内で開いた会見について解説した。
江氏は昨年7月に福原さんに一時的に引き渡した長男が帰ってこない状況のまま福原さんと連絡がつかなくなっていると説明。昨年10月に東京家裁に息子の引き渡しを申し立てた。今月20日に江氏側の主張が認められ、東京家裁から福原さん側に引き渡しを命じる保全命令が出たと明かした。ただ、福原さん側は反論する声明を発表している。
福原さんは2016年に江氏と結婚し、17年に長女、19年に長男が誕生。21年に離婚し、子どもの親権は「共同親権」となっていた。福原さんは昨年7月に面会として長男を連れて日本に帰国。同年8月に東京家裁に単独親権となるよう申し立てていた。
菊地氏は「やはりお子さんの事を第一に考えてあげたいなと思っております」と両親による泥沼の争いに眉間にしわを寄せた。江氏が昨年10月に息子の引き渡しを求めてから9カ月近くたっていることについては「子どもさんの引き渡しについては裁判所はかなり慎重です」とした。
子どもの引き渡しについては「本当に審理する裁判と、緊急に一応の結論を出す裁判と2つ、少なくともあるんですね」と説明した。現在は「緊急」の暫定処置として、いったん長男を台湾に帰国させる「保全命令」が出ている状況だ。
菊地氏は、最終的な判断で「帰さなくていい」となった場合、子どもに大きな負担がかかることになると解説。「『緊急』の判断っていうのはあんまり出ないんですね、慎重にやるために。ところが今回それが出たということなんで『この先行っても、ひっくり返んないだろうな』という見通しが裁判所にあるのかなという風にも思います」とコメントした。東京家裁は、最終的に長男を台湾に帰す形になると見通していると分析した。
元NHKの武田真一アナウンサーは、国境を超えた子どもの不法な連れ去りを防ぐ「ハーグ条約」の精神を反映した可能性を指摘。菊地氏も「ある程度そういうことも言えると思います」と認めていた。