橋本環奈×上白石萌音 ロンドンで「千と千尋の神隠し」Wキャスト主演舞台 海外初上演
女優・橋本環奈(24)と上白石萌音(25)のダブルキャストによる主演で昨年初演された舞台「千と千尋の神隠し」が来年4~7月に英ロンドンで海外初上演されることが2日、分かった。2人が引き続き千尋役を務める。海外で日本の俳優による日本語での舞台が長期にわたって上演されるのは異例となる。来年4月~6月に、日本国内4都市をまわるツアーも発表され、日英で同時上演されることが決定した。
宮﨑駿監督の名作アニメ映画を舞台化した話題作が海を越える。
イギリス公演の会場となる「ロンドン・コロシアム」は1904年にオープンした歴史ある劇場で、約2300席の客席数は、演劇地区のウエストエンド最大級。3カ月にわたる公演で20万人以上の動員が見込まれる。日本人キャストによる日本語での海外上演としては演劇史上最大規模の公演で、英語字幕を同時に映写する。
千尋役の2人は大いなる挑戦に気持ちを高ぶらせる。橋本は「日本人キャストのみで舞台に立つってお客さん、見に来てくれるかな…」と不安を口にしつつも「ロンドンで千尋を演じるなんて、矜持をもって臨みたい」。上白石は「大丈夫!“世界のジブリ”だから」と気持ちを鼓舞。「日本語にしかない良さがあると思うし、日本語のセリフとして聞き馴染みのあるものもあると思うし、言葉のあったかさみたいなものもお届けできたら」と、ともに「日本人魂」を胸に意気込む。
初演当初から、日英米の混成スタッフで構成された製作陣には「いつか海外で通用する作品になれば」との願いがあった。国外から多数のオファーが寄せられた中、現地の製作会社・PWプロダクションズと、日本公演を手がける東宝が共同製作する形で初の海外上演を実現させた。
翻案・演出を続投する英国のジョン・ケアード氏は、自身の“お膝元”での上演について「幸せなことに今度はイギリスの観客を宮﨑駿のマジカルな世界へ神隠しするのです」と喜びのコメント。スタジオジブリのプロデューサー・鈴木敏夫氏は「『千尋』が舞台の本場でどのように評価されるのか、非常に楽しみ」と期待した。