【山田美保子のミホコは見ていた!】列車の計画運休でコメンテーターの出演どうなる?
台風7号の接近に伴い、14日から一部の列車の運転を取りやめたほか、15日も近畿エリアの多くの在来線で運転を取りやめることにしたのは「JR西日本」だ。
近年、こうしたニュースに敏感に反応するのが全国のテレビ局のワイドショースタッフたちである。以前なら、出演予定のコメンテーターが時間どおり局入りできるか否か、所属事務所や本人に前後のスケジュールを確認し、もしも出演が難しそうならば代打のキャスティングを急いだものだが、昨今、その対応に大きな変化がみられるようになった。
一言で表すなら「無理はさせない」ということなのだ。ひと昔前なら、呼ぶほうも呼ばれるほうも、どんな方法を使ってでもスタジオ入りしていたものだ。列車も飛行機も運休となった場合、長距離タクシーを使ってでも局入りするようなタイプのタレントや文化人は実際に大勢いたし、そうすることがテレビ局スタッフにはもちろん、視聴者にもウケがいい時代が確かにあった。
だが今は、事情を知った視聴者から「どうしてそんなに無理をさせたのか」「もしも途中で何かあったらどうするのか」などと“お叱り”がくると聞く。
そして局のプロデューサーにも、「来てくれたのはいいけれど、帰れなくなったらどうするのか」「帰路で万が一、列車が止まったり、飛行機が飛ばなくなったりして、車中泊をさせたり、空港で足止めをさせたりするわけにはいかない」と前日に「出演者のお休み」を決める者が増えているのだ。
大都市圏での本格的な計画運休は2014年10月と言われているが、その頃は利用者に戸惑いが少なくなかった。何が何でも目的地まで行かなければと多くの人たちが考えた時代とも合致している。
だが、その後、コロナ禍を経験し、リモート出演や、無理に行かない、来させないという選択肢ができたテレビ局側とコメンテーター。読者の皆さんも、くれぐれも無理をなさいませぬよう、気をつけてお過ごしください。