NEWS・加藤シゲアキ 小説家人生「第二章」構想3年 秋田・土崎空襲テーマに2年ぶり新刊

 最新長編小説を刊行する加藤シゲアキ 撮影:羽田誠/スタイリスト:十川ヒロコ/ヘアメイク:KEIKO(Sublimation)/アートディレクション:高倉健太(GLYPH Inc.)
 小説「なれのはて」(デザイン:高柳雅人)
 小説「なれのはて」(デザイン:高柳雅人)
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 作家としても活躍するNEWS・加藤シゲアキ(36)の書き下ろし最新長編小説「なれのはて」(講談社)が、10月25日に刊行されることが15日、分かった。吉川英治文学新人賞、高校生直木賞を受賞した「オルタネート」(2021年)以来、2年ぶりの新刊。令和から戦前戦後の昭和、大正の時代を描き、戦争、家族、仕事、芸術と全てを詰め込んだ巨編だ。

 構想にかけた歳月はおよそ3年。1万字のプロットから始まり、構成をじっくりと練り上げ原稿用紙740枚超の大作となった。

 東京、秋田、新潟を舞台とし、物語のきっかけになるのが、終戦前夜に起きた日本最後の空襲といわれる秋田・土崎空襲。これは秋田にルーツを持つ加藤が、かねて温め続けてきたテーマだ。

 主人公のテレビ局員が作者不明の古い絵の謎を追っていくうちに、秋田のある一族によって長年秘められていた真実にたどり着く。1枚の絵を通じ、戦争が引き起こした家族の亀裂や人間の業、時代の残酷さ、芸術の痛みなどを描いていく。

 加藤は今作について「自著のなかで最も壮大なテーマに挑んだエンタメ作品であり、また問題作でもあると考えています。30代半ばとなる(なった)私が何を書くべきか、問い続けた結果がこの作品です」と臆せず断言。「舞台を2019年の東京と、私の母の地元である秋田にしたのは、私自身がこの物語に深く没入するためでしたが、その過程で日本最後の空襲のひとつといわれる土崎空襲を知り、自分がこの小説を書く宿命を感じました」と語った。

 2012年1月に小説「ピンクとグレー」で作家デビューし、アイドルとの二刀流に挑戦し続け11年。今作を小説家人生の「第二章」のスタートを彩る集大成的作品と位置付け、「作家活動が10年を超えた今だからこそ、全身全霊で書き上げることができました」と自信をにじませた。

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