藤井聡太王位4連覇足踏み 八冠ロード王座戦開幕まで過密日程に

 黒星を喫した藤井聡太王位
 シリーズ初勝利を掴んだ佐々木大地七段
2枚

 将棋の第64期王位戦七番勝負第4局2日目が16日、佐賀県嬉野市「和多屋別荘」で指され、藤井聡太王位(21=名人、竜王、叡王、棋王、王将、棋聖との七冠)が佐々木大地七段(28)に85手で敗れた。対戦成績は3勝1敗となり、王位4連覇はお預けとなった。

 相掛かりとなり、1日目で31手しか進まないスローペースな展開となったが、「水面下で激しい変化が多くて、どう判断すれば良いか分からないときが多かった」(藤井王位)。2日目は佐々木七段が角を打ち込んで藤井王位の飛車を捕獲し、ペースを握った。「午前中からこちらの態勢が悪くて、苦しいと思っていた。角打ちは見落としていて、打たれてみて厳しかった」と厳しい表情で振り返った。

 その後、反撃に出て攻め合いとなったが、最後は佐々木七段に寄せられ、即詰みに。「手順に気がついていなかった。急所をつかめていなかった」と反省しきり。「封じ手の前後にうまく判断できなかった。配置の悪さに苦労する展開になってしまったので、組み立てに問題があった」と語った。

 第5局は22、23日に徳島市「渭水苑」で指され、その1週間後に八冠制覇をかけて永瀬拓矢王座(30)に挑む王座戦五番勝負が開幕。ほぼ準備期間はなく臨むことになる。「本局は課題が多い内容だったので、立て直せるように頑張りたい」。次局は今期負けなし11勝の先手番。七冠堅持で八冠獲りに専念する。

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