藤井聡太王位 甘くなかった八冠ロード 王位戦4連覇お預け 王座戦へ準備期間少なく

 将棋の第64期王位戦七番勝負第4局2日目が16日、佐賀県嬉野市「和多屋別荘」で指され、藤井聡太王位(21=名人、竜王、叡王、棋王、王将、棋聖との七冠)が佐々木大地七段(28)に85手で敗れた。対戦成績は3勝1敗となり、王位4連覇はお預けとなった。勝率が低く課題とする後手番で今期4敗目を喫し、連勝も7でストップ。前人未到の八冠をかけて永瀬拓矢王座(30)に挑む第71期王座戦五番勝負に向け、勢いを持続させることはできなかった。

 八冠ロードは、やはり甘くはない。4連勝で王位4連覇、そして準備万全で今月31日、王座戦五番勝負の開幕を迎える…という青写真通りには進まなかった。

 3連勝で迎えた今局、戦型は先手の佐々木七段が得意とする相掛かりとなった。31手しか進まないスローペースの1日目を、藤井王位は「水面下で激しい変化が多くて、どう判断すれば良いか分からないときが多かった」と、勝負どころを見極められないまま終えた。

 2日目に入ると、佐々木七段の角打ちで飛車を捕獲され、ペースを握られる展開に。「午前中からこちらの態勢が悪くて、苦しいと思っていた。角打ちは見落としていて、打たれてみて厳しかった」と厳しい表情で振り返った。

 その後、反撃に出て攻め合いとなり、一手ごとに形勢が入れ替わる大激戦に。優位に立つ局面もあったが、最後は即詰みに討ち取られた。終盤力に圧倒的な定評がある藤井王位にして「手順に気がついていなかった。急所をつかめていなかった」という痛恨の敗戦。「封じ手の前後にうまく判断できなかった。配置の悪さに苦労する展開になってしまったので、組み立てに問題があった」と反省しきりだった。

 第5局は22、23日に徳島市「渭水苑」で指され、31日には王座戦五番勝負が開幕と、ほぼ準備期間なく臨むことになる。「本局は課題が多い内容だったので、立て直せるように頑張りたい」。次局は今期負けなし11勝の先手番。八冠奪取に専念するためにも、必勝の覚悟で挑む。

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