中村又五郎 息子2人と初の三兄弟役「親としてとてもうれしい」舞台出演の孫には「どんだけかわいいか!」と甘々の様子
歌舞伎俳優の中村又五郎(67)が18日、都内で行われた「秀山祭九月大歌舞伎」(9月2~25日、東京・歌舞伎座)の合同取材会に長男の中村歌昇(34)、次男の中村種之助(30)と出席した。
二代目中村吉右衛門さんの三回忌追善として開催される同公演。
夜の部「菅原伝授手習鑑 車引」では又五郎親子3人で初めて、松王丸、梅王丸、桜丸という三つ子の兄弟を勤める。
松王丸を務める又五郎は「同じ狂言で一緒に出ることは過去にも多々あったけど、こういう大きな役で3人でがっつり舞台を務めるということは本当に機会が無ければできない」といい、「親としてはとてもうれしいかなと思います。子供たちは『嫌だよ』と言うかもしれませんけど」と親子での共演にうれしさを口にした。
先月、兄の中村歌六が人間国宝に認定されたことに触れられると「播磨屋一門としてとてもうれしいこと」と語った又五郎。「膝と膝を付き合わせて話したことはないけど、60年以上兄弟やってますので。兄の思っている事は分かりますし、口に出さなくても、播磨屋の芸みたいなものを守って行けたらいいなと、兄も思っているだろうし、私もそう思う」と淡々と述べた。
同公演の昼の部「土蜘蛛」では、歌昇の長男・中村種太郎と中村秀乃介も出演する。歌昇、種之助には「割と甘かったと思う」とあまり厳しいルールも設けず育てたと語っていた又五郎だが、孫の存在には「そんなもん、どんだけかわいいか!もう大変なもんですよ!」と熱弁。孫の舞台の出演には「うれしさ半分、心配半分。どきどき」と気が気でない様子で、怒ることはないのか問われると、歌昇が即答で「怒るわけが無いじゃないですか…」と返し、会場は笑いに包まれた。