玉川徹氏、メディア人として反省 ジャニー氏の性加害問題「『自分の仕事ではない』と逃げてた」
テレビ朝日で定年を迎えたジャーナリストの玉川徹氏が30日、「羽鳥慎一モーニングショー」に出演し、「この問題から逃げていた」と反省した。
ジャニーズ事務所の創業者、故ジャニー喜多川前社長(2019年死去)による性加害問題に関し、外部専門家による再発防止特別チームが29日、都内で会見。ジャニー氏が同事務所において1970年代から2010年代半ばまでの間、多数のジャニーズJr.に対し、性加害を繰り返していたとした。被害者への適正な補償を提言。同族経営の問題点を指摘し、藤島ジュリー景子社長の辞任などを求めた。
再発防止特別チームの報告書ではメディアが沈黙したことで、事務所の隠蔽(いんぺい)体質が強化されたことも指摘された。玉川氏は「こういうことがあったんだろうなと思います」と指摘を認めた上で「ぼくもですね、少なくとも、週刊文春の裁判の後は事実認定されていることなので、それを知っているわけですよ。だけど、『ぼくの仕事じゃない』と思ってたところがあるんですよね。間接的に逃げてた部分があると思います」とストレートに反省した。
原子力発電所の事故を例に「原発に危険性があるっていうことを事故の前から多くのメディアの人間が分かっていたにもかかわらず、それを積極的に報道できなかった結果として『事故が起きてしまった』という思いを強く持った。にもかかわらず、この問題は『自分の仕事ではない』と思ってた人も報道関係者の中では多かったのではないかな」と語った。普段はあらゆる分野の問題についてコメントするにもかかわらず、ジャニー氏の問題については自らの中で“畑違い”と認定していたとした。「それは結果的にこういう指摘になると思います」と再発防止特別チームの指摘を真摯(しんし)に受け止めていた。