東京都の自宅で大麻を所持したとして、大麻取締法違反（所持）の罪に問われた俳優の永山絢斗被告（３４）に東京地裁は１日、懲役６月、執行猶予３年（求刑懲役６月）の判決を言い渡した。

　永山被告は８月２８日の初公判と同じダークスーツに白マスク姿。整髪剤で額を出した髪には白いものが混ざり、疲れを感じさせた。証言台に促されると、背筋を伸ばし、身じろぎ一つせず話に耳を澄ませた。

　寺尾亮裁判官は、１８～１９歳から大麻を使用し、周囲からの注意があったにも関わらずやめなかったことから「依存性、常習性が認められ、犯行に至った意思決定は強く非難される」と指摘。一方で売人との関係を断つなど反省の態度が見られることから執行猶予を付けたと説明した。

　判決を言い渡した後の説諭では「あなたのことを応援して、復帰を待っている人がいる。期待を裏切らないように大麻との関係を断ち切り、しっかり立ち直ってほしい」と語りかけた。約６分で閉廷。永山被告は裁判官席に頭を下げ、足早に法廷を後にした。

　永山被告は閉廷後に、所属事務所を通じてコメントを発表。直筆のサインとともに「本当に申し訳ありませんでした」と謝罪し「本日の判決を真摯（しんし）に受け止め、犯した罪の重さと向き合うとともに、自分の考えの甘さを猛省し、皆様を二度と裏切ることのないよう、懸命に生きていきます」と反省の言葉を並べた。最後には再び「本当に申し訳ありませんでした」と加えた。

　初公判で読み上げられた上申書によると、今後は母親と同居。所属事務所も更正に向けて支援を続けていく。