ジュリー氏は世間の納得を得るため、完全に身を引く選択肢はあった ジャニーズ会見を駒大・日野教授が解説

 4時間を超える会見を終え、再び頭を下げる(左から)井ノ原快彦、東山紀之、藤島ジュリー景子氏、木目田裕弁護士(撮影・伊藤笙子)
 会見で沈痛な表情を浮かべるジャニーズ事務所・藤島ジュリー景子前社長(撮影・伊藤笙子)
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 ジャニーズ事務所は7日、都内で会見を開き、俳優・東山紀之(56)が5日付で新社長に就任したことを発表した。創業者の故ジャニー喜多川氏(2019年死去)による性加害問題を認め、藤島ジュリー景子前社長(57)が責任を取って辞任。創業家で初めて会見に臨んだジュリー氏らと出席した東山はジャニー氏の行為を「鬼畜の所業」と断罪。年内でタレント業から引退することを明かし「一生をかけて、命を懸けて取り組みたい」と所信表明した。また、事務所の屋号「ジャニーズ」は変更しないこと、ジュリー氏は被害者への補償にあたるため、代表取締役の肩書を当面保持することなどを明らかにした。

  ◇  ◇

 ジャニーズ事務所の会見について、経営学を専門とする駒沢大学経営学部の日野健太教授がデイリースポーツの取材に応じた。

 日野教授は、藤島ジュリー景子社長が退任し、東山紀之新社長を中心として再出発を図ることを表明した会見に「信頼の回復を図る第一歩としては、悪いものではなかったと感じます」と評価した。

 ジュリー氏が社長退任後、取締役として留任することには「同族経営が原因だという声もあるが、それ自体が原因ではないと思う。同族経営でもきちんとしている会社はあるし、上場企業でもきちんとしていない会社もある」とコメント。ジュリー氏が保有している株式の売却も容易には進まないと推察し、「当面はその形になるのはやむを得ないでしょう」とした。

 一方で、「ジュリーさんの存在は、ジャニー喜多川さんの親族ということで、ジャニーズ事務所のシンボルだと言える。そういう点では、世間の納得を得るために完全に身を引くという選択肢はあったと思う」とも指摘。「ジャニーズ事務所」という名称を継続することにも触れ「人気商売ですし、その名前があってこその事務所という考え方もありますが、かつて不祥事を起こした雪印乳業も『雪印メグミルク』に名前を変えたように、名前を変えることも考えて良かったのでは」と話した。

 また、東山新社長らが「法を超えた補償」を明言したことについては「時効が発生する件もあるかもしれませんが、それを超えての補償を約束したということは価値があったのでは」と評価した。

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