シシド・カフカ「純粋に楽しめる心を持っていたい」異国で見つめ直した現在地 明かした心境

 ミュージシャン、女優、モデルとして活躍するシシド・カフカ(年齢非公表)は、ソロアーティストとしては稀なドラマー&ボーカリストとしての顔を持ち、10月13日に東京・渋谷のSpotify O-WESTでデビュー11周年記念ワンマンライブ「11」を開催する。「お姫さまになりたかった時期もあった」というこれまでの道程を振り返りつつ、現在の心境を明かした。

 175センチの長身と均整の取れたプロポーションで圧倒的な存在感を放つシシドだが「身長はコンプレックスだった」と打ち明ける。

 小さく見えるよう背中を丸めて過ごした少女時代を「お姫さまになりたかった時期もあったんですが『器じゃない』って感じていました」と振り返る。バンド演奏を目の当たりにした時も「地味だけど重要なドラムにほれて」と、後方から支えるドラマーにひきつけられたという。

 中学時代に2年間、父の仕事の都合でアルゼンチンのブエノスアイレスで生活。プロドラマーとなる重要な下地を作った。

 「現地の学校に通ったんですが、全く友達ができず」と言葉の壁を感じて過ごす姿を見かねた両親が、娘が興味を示していたドラムをプレゼント。「別のクラスの女の子が来て『私もドラムをたたくの』って。音楽で話せる友達ができたのは学校生活に彩りを加えてくれた一つ」と、思い出に目を細めた。

 異国では孤独を感じることも多かったが、ドラムへの思いを一層強めた。2018年にプロドラマーとして再訪。手の動きや指の形で即興演奏を作り上げる「ハンド・サイン」を学ぶためだ。改めて本場のラテン音楽に触れ、プロとしての現在地を見つめ直した。「ブエノスの人は自由に踊るし騒ぐ。私はどこか音楽を楽しめていなかったのかも」。

 原点である音楽への捉え方が変わると女優業、モデル業への思いにも変化が起きた。「その時、その時を純粋に楽しめる心を持っていたいなって」。いくつもの異なる要素が自身を形成していることを再確認した。

 10月の11周年ライブは特別な思いで迎える。「吐きそうなほど緊張しています」と打ち明けつつも、「絶対に生で見てほしい。新しい世界が開けるはず」と、背筋を伸ばしていた。

 ◆シシド・カフカ メキシコ生まれ。アルゼンチンで暮らしている時、国民的ドラマーのダニエル・“ピピ”・ピアソラにドラムを教わる。2012年、ドラム&ボーカルのスタイルでソロデビュー。18年にアルゼンチンでハンド・サインを学び、リズム・イベント「el tempo(エル・テンポ)」を主宰。パラリンピック閉会式に出演。女優としては今夏、映画「リボルバー・リリー」が公開され、連続ドラマ「警部補ダイマジン」と「何曜日に生まれたの」が放送された。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス