菅原洋一「売れない時代からの付き合い」ロス・インディオス棚橋静雄さん悼む「悲しすぎます」
ロス・インディオスのリーダー、ボーカルで、19日に多臓器不全のため85歳で死去した棚橋静雄さんの葬儀と告別式が22、23日に親族のみで行われたことが24日、日本歌手協会から発表された。
棚橋さんは昨年3月の結成60週年コンサートを機に引退したが、「ロス・インディオスの名前と楽曲を後世に残したい」との思いから今年8月に協会を通じて新メンバーのオーディションを実施。亡くなる直前に新メンバーが決まったばかりだった。新メンバーは10月27日に開催される協会の「第50回歌謡祭」で発表される。
協会の田辺靖雄会長は24日、「ロス・インディオスのリーダーとして昭和の歌謡ムードコーラスブームの一角を担い、多くのヒット曲は時代を象徴するもので、日本の歌謡史に刻まれていくでしょう。“流行歌”の華やかさと、儚さを見事に体現してくれました」と功績をたたえ、「まるで後継者を決めて旅立ったみたいな感じがします」と述べた。
協会顧問の菅原洋一は「なにしろ二人とも売れない時代からの付き合いですからね。同じ事務所で僕が先に『知りたくないの』で世に出たら、すぐに(ロス・インディオスの)『知りすぎたのね』がヒットして。思い出は尽きません」と往時を回想。「去年の60週年コンサートにはゲストで歌わせてもらい、頑張ろうと励まし合ったのが最後でした。私は今年90才。こっちが年上なのにね…。昔の仲間が先に旅立って行くのは、あまりに悲しすぎます。天国でもいい声で歌ってください」と悼んだ。