ジャニーズ 44年ぶり紅白「ゼロ」も NHK新規起用行わない方針を明言 06年から14年連続で司会
NHKは27日、都内で定例の会長会見とメディア総局長会見を行った。ジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川氏(2019年死去)の性加害問題に関し、稲葉延雄会長(72)は、同事務所所属タレントの新規起用を当面行わない方針を明言。大みそかの紅白歌合戦についても、最大で出場7組を誇り、06~19年には司会を務めたジャニーズからの出演タレントが1979年以来、44年ぶりに「ゼロ」となる可能性が出て来た。
稲葉氏はジャニーズのタレントについて、出演中や契約中の場合を除いて「新規の起用に関しては、被害者への補償や再発防止取り組みが着実に行われていることが確認できるまで当面行わない」と明言した。
局の担当職員が事務所幹部と直接会い、それらの取り組みについて迅速に実行することを申し入れていることも明かされ、10月2日の同事務所の会見なども含め今後の対応への判断次第では、同局へのジャニーズタレントの出演はなくなる。
これを受け、放送部門トップの山名啓雄メディア総局長は「ジャニーズは『紅白ゼロ』か」と問われ、「新規の出演依頼に関して当面行わないので、解除されないとそういうことになります」と説明。「出演歌手だけでなく司会なども含めてゼロになるか」との質問に「現時点で、ということ」と話し、ジャニーズタレントが紅白に一切出演しない事態にも触れた。
ジャニーズ事務所は1965年の初代ジャニーズの初出場に始まり、長く紅白の常連だった。昨年はKinKi Kids、関ジャニ∞、King&Prince、Snow Man、SixTONES、なにわ男子の6組が出演。15年には最多の7組が名を連ねた。06年から14年連続で司会も務め、昨年も櫻井翔がスペシャルナビゲーターを務めた。
また、ジャニーズJr.や同事務所の若手タレントが出演する音楽番組「ザ少年倶楽部」の今後についても言及。山名総局長は「問題を受けて、視聴者の方からさまざまなご意見をいただいていまして、そういう意味で、内容を変更することなども含め検討していく」と話した。今後、放送継続の是非についても本格的に議論されていく見通しで、改編期となる年度内に終了する可能性も出てきた。