テレ東 音楽特番ジャニーズなしも 事務所謝罪も不信感消えず 石川社長「慎重に判断」
テレビ東京は28日、都内の同局で定例会見を行い、石川一郎社長がジャニー喜多川氏の性加害問題に伴う今後の方針を説明した。6月から事務所側に計4回の申し入れをしていたことも公表した。
同事務所は7日の会見で性加害の事実を認定し、謝罪したが「一歩の前進だと思っていますが、ガバナンスの問題について明確じゃない。補償についても仕組みが具体的なものが出ていない。もう少しガバナンスを含めた態勢を整えるようお願いをしました」と説明。14日に社長名義で社名変更、補償の実行、人事などを含む要請を書面で伝えたという。
書面には「所属するタレントの新たな起用については、極めて慎重に判断する」と明記。「会見を見て、今後の対応を考えることになるんだと思います」と10月2日の同事務所の会見内容を注視するとした。前日のNHK同様に、現時点では所属タレントの新規起用を当面行わない方針も示した。
例年、冬にも編成され、多くの所属タレントが出演してきた音楽特番「テレ東音楽祭」の年内放送はなく、代わって「テレ東60祭ミュージックフェス」(仮題)が11月に予定される。所属タレントの出演について改めて問われると「会見で明確な効果が出るとわかるまでは慎重に判断する」とし、現段階では一切出ないか問われると「そうです」とした。
これまでジャニー氏の性加害を報じてこなかったことについては「芸能界のスキャンダルと捉えて、深刻な人権問題だという認識がなかった。反省して今後に生かしていきたい」とコメント。報道局を中心にOBも含め、ヒアリングを続けているという。