フジ港浩一社長 ジャニーズ性加害問題に「認識が不足していた」今後の起用に「2日の会見を待ちたい」
フジテレビは29日、東京・台場の同局で定例社長会見を行った。
港浩一社長は、ジャニーズ事務所の創業者・故ジャニー喜多川氏による性加害問題に関して言及。「メディアの沈黙」が被害の拡大を招いたとの指摘に「男性から男性への性加害についての社会的な認識が当時と異なっている。今になってかえりみれば、この問題に対する当社の認識は不足していたと反省している」と話した。
また、同局から9月14日に、社名変更や、被害者救済とタレントのマネジメントの会社の分離を検討してほしいと同事務所幹部に直接申し入れしたことも明言。今後の同事務所所属タレントのキャスティングについては、港社長は「被害者への対応が着実に実施されていることを確認しながら、適切に判断することで視聴者の方々に楽しんでいただける番組作りをしていく。いずれにしてもジャニーズ事務所は10月2日に今後の方針を明らかにすると発表しているので、それを待ちたい」と語った。
同局の10月改編では、嵐・二宮和也が「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」(月曜、後9・00)に大沢たかお、中谷美紀とトリプル主演するほか、同・相葉雅紀がMCを務める新番組「木7◎×部」がスタートする。今後の新規の起用に関して、改めて大多亮専務は「フジテレビとしては継続していく。あくまでジャニーズ事務所がどういう対応になっていくのか注視しながらの継続になる」と話し、「現時点では起用をただちに辞めるとかはない」とした。
その経緯として、同専務は「そういう方向に至ったのは、「国連の『ビジネスと人権に関する指導原則』に人権尊重ガイドラインがありますが、取引先企業に人権問題が発生した場合、被害者救済の観点から、まずは関係を維持しながら負の影響を防止し提言するよう務める、取引停止は最後の手段として検討されるべきとある。それを踏まえ、起用を直ちにやめるということはしませんし、今後については都度、先方の動きを見ながら判断していく」と説明した。