趣里 バレエの経験生かして“ブギの女王”快演 NHK朝ドラ「ブギウギ」2日スタート
女優の趣里(33)がヒロインを演じる、NHK連続テレビ小説「ブギウギ」(総合、月~土曜、前8・00ほか)が、10月2日にスタートを迎える。趣里が演じるヒロインは、1940~50年代に活躍し「ブギの女王」の異名を取った笠置シヅ子さんがモデル。4歳から本格的にクラシックバレエに打ち込み、イギリス留学の経験も持つ趣里は、作中の歌劇の場面でもその実力を存分に発揮している。
踊りと歌で明るい朝を届ける。今作は日本歌謡界にさんぜんと輝くスター歌手・笠置シヅ子さんをモデルにした物語で、趣里が演じる主人公・花田鈴子は歌劇団で踊りや歌を磨いていく。
趣里は「舞台のシーンがたくさん出てきます。朝、元気になるような出来になっていると思います」と作品全体のみどころの一つに挙げ、「歌劇団時代のダンスの公演」の場面には、自身が習ってきたバレエの経験が特に生かされたと振り返った。
舞台シーンは宝塚歌劇団やOSK日本歌劇団の作品を手がけてきた荻田浩一氏が演出しており「本当のステージを撮っている感じになっていると思います」と手応え十分。荻田氏には映像作品とは異なる、舞台ならではの目線や歌の表現を支えられたといい「見え方をすごくすてきに作ってくれるので、楽しいし、荻田先生が毎回やってくれるのはぜいたくだなと思います」とうれしそうに語った。
伝説の歌姫がモデルだけに、歌の練習にも注力している。「最初は歌そのものに抵抗感、漠然とした不安があった。楽しむところまでいけなかった」というが、ボイストレーナーとのレッスンや日々の練習、周囲の支えで克服。「なんとか今は楽しめてます」と笑顔を見せた。
4度目のオーディションで射止めた朝ドラヒロインの大役。今年3月下旬から撮影に参加し「洗濯ができない(笑)。時間がないんで間に合わない」と多忙な生活を送る。リフレッシュ法は「バレエの映像を見て浄化されて、初心に返る」ことだと明かし、長い撮影期間に「頑張りすぎないことを心がけています。今までは無理に頑張ってしまっていたんですけど、それもカメラに映ってしまうと思うのでナチュラルにいられたら」と意気込んだ。
◆趣里(しゅり)1990年9月21日生まれ、東京都出身。4歳からクラシックバレエを始め、15歳でバレリーナを目指しイギリス留学するも、17歳の時にケガで断念。大学入学と同時期に女優の道へ転身した。2011年にドラマ「3年B組金八先生」のスペシャルでデビュー。18年公開の主演映画「生きてるだけで、愛。」で第33回高崎映画祭最優秀主演女優賞、第42回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。両親は俳優の水谷豊、女優の伊藤蘭。