俳優・佐々木蔵之介（５５）が２２日にＭＢＳ・ＴＢＳ系で放送された「日曜日の初耳学」に出演。家業の造り酒屋を継がず、俳優の道を選んだことについて語った。

　創業１００年を超える京都の由緒ある造り酒屋の次男として生まれた蔵之介は、神戸大学農学部卒業後に、父親から「すぐ家に入れ」と家業を継ぐよう言われたが、「（酒を）どう売るか、どうＰＲするかも大事。売り方を勉強した方がいいな、と思って」大阪の広告代理店・大広に２４歳で入社。お笑いコンビ「ますだおかだ」の増田英彦（５３）は「同期入社です」と明かし、「僕のシマ（デスク）の２つ向こうに増田がいました」と笑った。

　大学の演劇部がきっかけで芝居にのめり込み、会社員となって２年半、２７歳で役者としてやっていくことを決意した。「何の展望もない（笑い）、今から思ってもあの選択はおかしい。演劇をただもうちょっと続けたいなと思った」と最もリスクの大きな道を選んだ決断を振り返った。

　両親を前に「会社やめるわ」と切り出すと、父は「お、家（うち）入ってくれるのか」と家業を継いでくれるものと思ったそうだが、「そうじゃなくて、芝居やりたい」と打ち明けると、「鳩が豆鉄砲くらったみたいな顔」になったという。

　父から「何を考えてるんや」「何の為に大学行ったんや」などと言われたが「全部ごもっとも」と苦笑。その後、息子の活躍を最も喜んでくれた１人が亡き父だったことも明かした。