仲邑菫女流棋聖 日本人棋士初の韓国移籍「より高いレベルの環境で勉強することが必要」

 来年から韓国棋院へ移籍が決まった、囲碁の仲邑菫女流棋聖(14)が30日、東京・日本棋院で会見を行った。同棋院所属の日本人棋士の海外移籍は初めて。

 仲邑女流棋聖は7月末に移籍希望届を提出し、8月に日本棋院が承認、推薦し、今月26日に韓国棋院から移籍が承認された。来年1月開幕予定の女流棋聖の防衛戦を含め、来年2月まで国内で対局し、3月から韓国へと移る。囲碁強豪の韓国へ完全移籍する一大決心は、6月ごろから悩み抜いたといい、「より高いレベルの環境で勉強することが、今の私には必要だと思い、決断にいたりました」と語った。

 韓国棋界は日本より「全体的なレベルが少し高い」と分析し、「韓国の方が自分には向いていると思いました。強い棋士も対局数も多い。常に緊張感を持って過ごせることが、強くなることにつながる」と胸中を明かした。「強くなって尊敬される棋士になりたいですし、韓国リーグに出場できる棋士になりたいです。いつか日本に戻って、日本の囲碁界に役に立てるようになりたいと思います」と宣言した。

 仲邑信也九段(50)を父に持つ仲邑女流棋聖は、2019年4月に英才特別採用で史上最年少の12歳0カ月でプロ入り。23年2月には女流棋聖戦を獲得し、史上最年少の13歳11カ月で女流タイトルを獲得した。プロ入り前は韓国で生活し囲碁修行した経験もあり、「言葉も少し分かるようになって長い間勉強していた。その経験がなかったら今回の移籍は考えなかったかもしれない」と明かした。

 史上最年少プロの肩書に、「プレッシャーはありましたが、早くプロになれた分、経験できたことも多かった」と充実感。日本での棋士生活を、「振り返ってみればあっという間でした。いろいろなことを経験させていただけて、非常に内容の濃い4年半でした。お世話になった先生方には本当に感謝しています。同年代の棋士仲間と過ごした時間はかけがえのない宝物です」と笑顔で感謝した。

 韓国で楽しみにしていることを問われ、「毎日キムチチゲを食べることです。キムチチゲが好きすぎて…。焼き肉も好きですし、ダッカルビも好きです」と強い韓国料理愛を熱弁。進学すれば来年から高校1年生だが、「(進学は)これから考えようと思います」と明言しなかった。

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