クレイジージャーニー「ウソ流した」安田純平氏が痛烈批判「恥ずかしくないのかTBS」イスラム国の首都取材に
ジャーナリストの安田純平氏が31日、X(旧ツイッター)を更新。30日に放送されたTBS「クレイジージャーニー」について「報道機関として恥ずかしくないのかTBS」と激しく批判した。
この日は、戦場特派員としてシリアやパレスチナを取材してきた局員の須賀川拓氏が登場。イスラエルと紛争中のパレスチナからの中継出演のほか、イスラム国が首都として実効支配した都市、ラッカを取材する様子を報じた。
安田氏は、自身も2000年代から同地域を取材。2015年から2018年まで3年4カ月、シリアの武装勢力に拉致、拘束された。それだけに、番組について注目。放送前日から「すでにイスラム国は壊滅しており、ラッカは『首都だった』にすぎない。それだけで『イスラム国潜入取材』のわけがないので、潜伏してゲリラやってるイスラム国に潜入した世界唯一のリポートが見られるはず」とXにつづった。
しかし、放送後は、「報道機関として恥ずかしくないのかTBS」「この『イスラム国潜入取材』というウソをネトウヨに擁護してもらうTBS」と痛烈批判を展開した。
さらに、「やはりイスラム国がすでに存在しないラッカと戦闘員の妻らが収容されているキャンプに行ったという内容だった。後藤健二さんらISそのものの取材を試みて命を落とした記者たちがいたのに、IS壊滅後のラッカやキャンプ行った程度で『イスラム国潜入取材』を騙るなど報道機関として許されることではない」と憤慨。
「IS壊滅後のラッカやアル・ホールキャンプの取材は大いにやるべきだし、日本のキー局の本隊がそこまで行くのは日本のキー局としては画期的だと思うが、これは『イスラム国に潜入取材』では断じてない。出演してた報道の人たちが自ら言ったわけではないが、バラエティだからとウソ流していいわけがない」と続けた。
また「同様の取材をした人はかなりいるが、『イスラム国に潜入取材』なんて言う人は見たことない。あり得ないレベルのウソだから。シリア報道を見ていない人には理解できないし、そうした人たち向けには報道では届かないのも現実だからバラエティでやることは私は賛成する。でもウソ流していいわけがない」と記した。
須賀川氏がXに「過激派組織イスラム国は事実上無くなっていますが、その危険な思想が色濃く残る、そして今なお醸成されている場所にいきました。いま、イスラエルで今起きていることもまとめています」とつづった書き込みも引用。「『過激派組織イスラム国は事実上無くなっていますが、その危険な思想が色濃く残る、そして今なお醸成されている場所にいきました』の省略?として『「イスラム国」に潜入取材』『“イスラム国”に潜入取材』で間違いではないということでしょうか?」と質問を投げかけた。