テレ朝、旧ジャニーズ事務所への忖度「ない」が大多数も 「7名」が忖度認める 社内ヒヤリング結果を公表
テレビ朝日は12日、旧ジャニーズ事務所のジャニー喜多川氏の性加害問題を受け、検証番組「テレビ朝日 旧ジャニーズ問題検証」を放送した。
同局の大下容子アナウンサーと小木逸平アナウンサーが進行を務め、103人の局員、OBらにヒヤリングを行ったことを報告した。
ヒヤリングの中では、旧ジャニーズ事務所からの圧力や事務所に対する忖度の有無につても質問。「キャスティングは基本、面白さ優先で番組本位」「忖度したつもりは全く無い。こちらのプラスしか考えていない。事務所から『誰誰を使ってください』と言われたことはない」「単純に視聴率のためにキャスティングしていた。圧力は感じたことはない」と複数のバラエティー番組プロデューサーの話を紹介するなど、「忖度はなかった」との声が大多数を占めたと説明した。
ただ一方で、「忖度したことはある。他の事務所の男性アイドルグループを出そうとするとジャニーズ事務所が気にするだろうなと忖度した」(バラエティー番組プロデューサー)「ジャニーズの圧というよりテレビ朝日内で忖度していたという理解」(ドラマ制作プロデューサー)「会社事として上層部や編成幹部が動くので『扱いづらい事務所』『機嫌を損ねると社内でも怒られるのでは』と現場の若手は考えてしまったかもしれない。そういうある種配慮があったことは事実」(元バラエティー番組プロデューサー)などと忖度を認める回答があったことも明らかにした。
奥川晃弘コンテンツ編成局長は、忖度を認める回答は7人だったとしたうえで、「社内においては旧ジャニーズ事務所が神経を使う事務所であるという雰囲気が醸成されたことです。それが一部の局員が忖度があったと言う理由のひとつだと思っています」と述べた。
また、コンテンツ編成局担当の西新常務取締役は「社内に旧ジャニーズ事務所の出演交渉に関しては非常に神経を使うという認識が徐々に浸透して参りました」とし、その理由として「この旧ジャニーズ事務所が近年非常に大きくなり、人気スターやグループが多数在籍することから、会社マターとして制作や編成の幹部が直接交渉に動くことが多く、忖度という空気が徐々に醸成されたものと思います」と話した。