紅白 旧ジャニーズ44年ぶり出場なし 性加害問題受け「全体方針に沿って」 顔ぶれガラリの白組初出場8組
大みそかの「第74回 NHK紅白歌合戦」(総合など、後7・20)の出場歌手44組が13日、発表された。東京・渋谷のNHKホールで会見が行われ、初出場13組のうち8組が出席。昨年まで3年連続で司会を務めた俳優・大泉洋(50)が歌手として初参戦するほか、女優・伊藤蘭(68)がソロ歌手として初、キャンディーズ時代からは46年ぶりに紅白のステージに立つ。また、一連の性加害問題の影響で、SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)からは44年ぶりに出場者ゼロとなった。
年の瀬を彩ってきた一大イベントに、旧ジャニーズ勢の名前はなかった。
ジャニーズ事務所の創業者・故ジャニー喜多川氏による性加害問題を受け、NHKは9月下旬、被害者への補償や再発防止への取り組みの着実な実施が確認できるまで、同事務所のタレントに新規の出演依頼を行わないとする方針を発表。10月17日に社名をSMILE-UP.に変更し、11月1日から補償をスタートさせたが、制作統括の大塚信広氏は「今回の出場者選考においては、『新規の出演依頼』にあたる。全体方針に沿って進めた結果」と説明した。
1980年に田原俊彦(62)が初出場して以来、旧ジャニーズは40年以上にわたって紅白の常連だった。2015年には近藤真彦(59)、SMAPなど最多7組が出場。近年は5~6組の出演が多く、昨年はKinKi Kids、関ジャニ∞、King&Prince、Snow Man、SixTONES、なにわ男子の計6組がステージをにぎわせた。その空いた“枠”も手伝って、白組は8組もの初出場組が参加する。顔ぶれは大幅に入れ替わった。
今後、SMILE社の補償や再発防止への取り組みに具体的な進展が確認できた場合、同事務所のアーティストが追加出場する可能性については、大塚氏は「新規の出演依頼が問題ないとNHKが判断した際には、その時点で適切に判断していくことになる」とコメント。あくまで補償などの対応の進ちょく状況を見守りながらになるか、との問いに「NHKと旧ジャニーズ事務所さんの判断結果によってどういうふうに進めていくのかっていうのを改めて、という形になると思う」と話すにとどめた。