宝塚歌劇109年の歴史 幹部「継承は生徒だけのノウハウ」「全てを変えないと、とは思っていない」
宝塚歌劇団は14日、兵庫県宝塚市内で9月に劇団員の女性(当時25)が急死した問題で会見を開いた。木場健之理事長ら歌劇団幹部は体制の改善について「宝塚歌劇にとって今回のことは危機的状況。強い危機感を持ってやりたい」した。その一方で上級生による「いじめやパワハラ」はなかったとし、閉鎖的とされる上下関係のなかで「全てがおかしい、全てを変えないといけないとは思っていない」とした。
木場理事長は「109年に渡って、代々上級生から下級生に芸の継承をしてきた。継承については、生徒だけのノウハウで、出演者じゃないとわからない部分もある。われわれ事務サイドとしては、詳細な内容までは承知していなかった」と説明。「伝え方も時代で変化してくる。非効率、あるいは適切でない部分は、より効率的に負担のかからない方法を考えたい」と語った。
村上浩爾専務理事も「芸の継承をするうえで、それができたときは必要だったが、不要になったものが残っているかもしれない」と釈明。そのうえで「全てがおかしい、全てを変えないといけないとは思っていない」と、伝統に対する考え方を明かした。