宝塚歌劇団花組全国ツアー「激情／ＧＲＡＮＤ　ＭＩＲＡＧＥ！」の初日が１７日、大阪・梅田芸術劇場で開演時間を３０分遅らせてスタートした。熱い演技に、情熱がほとばしるショーを見せた主演の花組スター永久輝せあは「憧れの宝塚がつまった作品。皆さまの心に届きますように」と、いろいろな思いがこみ上げたのか、声をつまらせあいさつした。

　全国９カ所のツアー初日に、ファンも駆けつけた。４０年来のファンという女性は「理事長のあいさつに思うところはあるが、生徒に罪はない。伝統にのっかり、労働の見直しをしてこなかった。８０人の女性を統制するには厳しい指導もあると思うが、いまにふさわしい方法があるはず」と苦言をていした。

　年間２０本観劇するという男性は「会見に、全然納得していない。自分の娘だったら、はいそうですかとはいえない。歌劇団ではなく、阪急という企業の問題」と厳しい表情を見せていた。

　最前列で観劇したという７０代の女性は「女の世界はいろいろあると思うが、内部のことはわからない。頑張っている生徒は悪くない。これからも応援する」と語った。

　また開演に先立ち、木場健之理事長が「現在の宝塚の状況に、大変ご心配をおかけしておりますこと、おわびいたします」と謝罪していた。