作家・伊集院静氏 73歳、肝内胆管がん 夏目雅子さんと死別後に篠ひろ子と入籍 ダンディズム体現

 作家の伊集院静(本名・西山忠来=にしやま・ただき)さんが24日、肝内胆管がんのため死去した。73歳。女優で妻の篠ひろ子が同日、本名の西山博子名義で報道各社に向け「かねてより治療をしておりましたが、残念ながら回復に至りませんでした」と報告した。伊集院さんは10月初旬にがんの診断を受け、治療に専念するため執筆作業を休止していた。通夜と告別式は近親者のみの家族葬で執り行われる予定。

 大人の色気に満ち溢れ、厳しくも愛ある筆致で多くの読者を魅了した伊集院さんが、静かにこの世を去った。

 麻雀、競馬、カジノなどのギャンブルにゴルフと多くの趣味を持ち、ベストセラーエッセイ「大人の流儀」シリーズで知られるダンディズムの体現者だった。妻の篠は「自由気ままに生きた人生でした。人が好きで、きっと皆様に会いたかったはずですが、強がりを言って誰にも会わずに逝ってしまった主人のわがままをどうかお許しください」とコメント。自分の流儀を貫き通した最期だった。

 売れっ子CMディレクターから作家に転じた経歴、芸能人からスポーツ選手まで幅広い交友関係、数々のベストセラー…。華やかだった文壇を象徴するスターだった。立教大卒業後に広告代理店・電通勤務を経て、81年に小説「皐月」で作家デビュー。電通時代に結婚していたが80年に離婚し、84年にCMキャンペーンガールとして仕事を共にした女優の夏目雅子さんと7年の交際の末に再婚した。夏目さんは85年に白血病で亡くなっている。

 92年に「受け月」で直木賞を受賞。同年に現在の妻となる篠と夏目さんの七回忌を待って結婚した。結婚が明るみとなった際には都内で別々に会見。滞在中のホテルで取材に応じた伊集院さんは「1か月の半分は旅、半分は小説を書くためにホテル。家もなにもない」「つくづくオレも悪い男だなと思いますよ」とキザな発言の数々で印象を残した。

 「伊達歩」の名で作詞家としても活躍し、近藤真彦の「愚か者」で日本レコード大賞を受賞。「ギンギラギンにさりげなく」など多くのヒット作を送り出し、ジャンルを問わずに才能を発揮した。

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