サザンオールスターズの桑田佳祐（６７）とシンガー・ソングライターの松任谷由実（６９）が、コラボ楽曲「Ｋｉｓｓｉｎ´　Ｃｈｒｉｓｔｍａｓ（クリスマスだからじゃない）２０２３」をリリースすることが２５日、分かった。１２月２０日にシングルを発売し、同日に発売されるユーミンのアルバム「ユーミン乾杯！！～松任谷由実５０周年記念コラボベストアルバム～」にも収録される。

　日本音楽シーンを長年にわたりけん引する桑田とユーミンの、夢のコラボが実現する。

　原曲は、１９８６年に桑田が中心となって企画された音楽番組「メリー・クリスマス・ショー」（日本テレビ系）で制作された。桑田が「今改めて聴くと、現代を生きる我々の心にも響く言葉が詰まっている」と訴えれば、ユーミンは「最初に、私の方から桑田君にお誘いの手紙を書きました」と経緯を説明し、「未来がより良い世界であるために」と思いを込めた。

　今回、原曲の世界観はそのままにリメークして、２人のデュエット歌唱を新たに収録。楽曲中にはそれぞれの名曲がマッシュアップされており、双方のファンにとってはなんとも“エモい”仕上がりとなっている。

　２大巨頭の共演といえば、２０１８年大みそかのＮＨＫ紅白歌合戦で、サザンの「勝手にシンドバッド」を歌唱中、松任谷が桑田の頬にキスをした場面が有名だ。現在は互いに多忙を極めているが、関係者によれば「今、この世界に必要なのは、争い傷つけ合うことでなく、互いに歩み寄り、穏やかに対話すること」という２人の思いが重なり合って実現したという。

　本作の楽曲で得られる収益の一部は、子供たちの未来と命を守るために「セーブ・ザ・チルドレン」へと寄付される。ただのクリスマスソングという言葉では片付けることできない、奇跡の一曲が放たれる。

　◆主なコラボ曲　桑田とユーミンはそれぞれ、これまでにも印象的なコラボ楽曲を残してきた。

　桑田は９５年にＭｒ．Ｃｈｉｌｄｒｅｎとのチャリティーシングル「奇跡の地球」を発表。昨年は同世代の佐野元春、世良公則、Ｃｈａｒ、野口五郎との楽曲「時代遅れのＲｏｃｋ´ｎ´Ｒｏｌｌ　Ｂａｎｄ」をリリースし、紅白にも出演した。

　ユーミンの数多いコラボでは小田和正、財津和夫との「今だから」（８５年）、カールスモーキー石井との「愛のＷＡＶＥ」（９２年）などが有名。クレージーキャッツからくるりまで、幅は広い。