旧ジャニーズ問題、逮捕アイドルの「メンバー」呼称は「特別な配慮や介入認められず」TBSが報告書公表

 TBSは26日、公式サイトに「旧ジャニーズ事務所問題に関する特別調査委員会による報告書」と題した文書を掲載した。44ページにわたる文書では、ジャニー喜多川氏による性加害問題の報道についての社内調査の内容をまとめたものを報告した。

 調査委員会のメンバーは6人、旧ジャニーズ事務所(現在SMILE-UP.)と利害関係のない役職員4人と元検事の弁護士2人となっている。調査期間は5週間、調査対象は2000年から現在までの関係者(役職員、元役職員)で139人にアンケートを行い、125人に個別ヒアリングを行った。

 「事実関係と背景」では「アイドルグループA氏の事件~『Aメンバー』との呼称で報道した経緯~」について説明。01年8月24日に旧ジャニーズ事務所のアイドルグループメンバーが乗用車を違法駐車し、警察官から免許の提示を求められたが、無視して車を発進させ、女性巡査に軽いケガを負わせた事件が発生。Aは道路交通法違反や公務執行妨害で逮捕された。Aは送検されたが、裁判所は勾留請求を認めず。Aは同26日に釈放され、その後9月21日に起訴猶予となっている。

 TBSは逮捕直後は「A容疑者」と報じていたが、釈放後には「Aメンバー」という呼称に変更していた。報告書では当時の警視庁キャップの証言として「A氏の釈放後、社会部デスクと電話で協議し、最終的にはデスクが『Aメンバー』との呼称で報じることを決めた。釈放後に報じる場合は肩書きで報じるのが原則となっているが、A氏の場合、適当な肩書きが見つからず、だからといって『容疑者』や『さん』で報じるのも違和感があったのでメンバーという肩書きで報じることになった」と伝えた。編成局員も「報道の判断で『メンバー』になった。『さん』『氏』という候補もあった」と話したという。報告書は「呼称の決定に関してジャニーズ事務所への特別な配慮や、編成局など他部署が介入した事実は認められなかった。」とした。

 呼称が「メンバー」となったことについては、2000年5月にお笑いグループのリーダーが強制わいせつ容疑で書類送検された際にも「リーダー」という呼称で報じていたと例示。「メンバー」についても、通常の運用と照らし合わせ「特別な配慮が原因だったとは考えられない。」と結論づけた。

 呼称については、当時他の局も同じように「メンバー」と報じていた。

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