元大阪市長で弁護士の橋下徹氏が２７日、フジテレビ系「めざまし８」に出演し、岸田文雄首相の「道徳心」に言及した。

　昨年の政治資金収支報告書で、自民党の複数の派閥で不記載の疑いが噴出した。番組では「政治献金」と「ワイロ」の違いを解説。「職務行為の見返り」がある場合は「ワイロ」、ない場合は「政治献金」となると説明した。お金を送った側が有利になるように、政治家がなんらかの働きかけをすると「ワイロ」判定となる。

　岸田文雄首相は一昨年に日本医師連盟から１１５０万円の寄付を受け、パーティー券１５０万円分、陣中見舞いなど１００万円、合計で１４００万円の献金を受けたとされている。

　司会の俳優・谷原章介は「１４００万円もらって、何も見返りがないっていうことはあり得るんですか？政治の世界では」と質問。橋下氏は「本人がどういう人間なのかっていうことなんですけど、岸田さんは『配慮はしない』って言うんですけど、そんな人間、信用できますか、むしろ？普通は１４００万円もらったら、ちょっとは『ありがとうございます』っていう気持ちになるじゃないですか」と指摘した。「政治家のみなさんは『道徳教育が必要だ』って言うんですよ。１４００万円もらって『一切見返りの気持ちがありません』って、道徳心あるんですかね、逆に」とあきれた。

　続けて「野党はなかなか追求、やりにくいんです」と明言。野党も企業から献金を受けているため、深く追求できないと指摘した。企業からの献金を受ければ、配慮するため、政党交付金の制度を作ったということを「言える野党がないのが、ぼくらにとって不幸ですよ」と語った。

　さらに「自民党を追求できるぐらいきれいに襟を正すような野党が誕生してほしいです」と願望を告白。谷原が「もう１回作ってもらえませんか？」とツッコむと、橋下氏は「谷原さん！そういう誤解を生むようなことはやめてください。いろいろ仕事に影響するんですから」とタジタジになっていた。