やくみつる氏、新語流行語大賞「増税メガネ」選外理由を説明 忖度否定しメガネ着用者への気遣いを強調
今年最も話題となった言葉を選ぶ「現代用語の基礎知識選 2023ユーキャン新語・流行語大賞」の発表、表彰式が1日、都内で行われた。選考委員を務めた漫画家・やくみつる氏は冒頭のあいさつで、岸田文雄首相を表した「増税メガネ」という言葉が選外となったことに言及し、“忖度”を否定した。
やく氏は「30語が発表されてすぐにネットが『増税メガネが入ってない』とざわつきました。忖度があったんじゃないかとか、いろいろ言われた」と回顧。「仮のポイントは結構入っておりましたが、どうしても積極的に推すにはためらいがあった」と明かした。
さらに「僕も新聞の一コマでネタにしたことがあったんですけど、非常に注意を払った。物議を醸しているということと、増税メガネという言葉が“大喜利”状態で一人歩きしまっていることを懸念しているという書き方でした」とし、「どれほど世間に使われても、その尻馬に乗っかるようなことは避けたいなと」と理由を語った。
また、幼少時からの弱視のため分厚いメガネをかけている知人がいることなども説明。「好まざる眼鏡をかけているのが見て取れる。岸田総理は別に、メガネを引け目に思ってることはないと思うので、とやかく言うことはないという声も承知していますが、今申した方のことを思うとですね。日本のトップに忖度をしたのではなくて、そういった方々への気遣いという風に解釈いただければと」と理解を求めた上で、一部新聞で掲載された川柳の選者についても触れ、「『横やりが入ったのでは』と軽々に言っていた」と不快感も示した。