宝塚歌劇団宙組の劇団員（２５）が転落死した問題で、休止していた本拠地・宝塚大劇場での公演が１日、再開された。上演されたのは雪組公演「ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル／ＦＲＯＺＥＮ　ＨＯＬＩＤＡＹ」で、２カ月ぶりの本拠地公演となった。

　転落死を受け、１０月１日から宙組公演は全日程が中止。雪組も１１月１０日に初日予定だったが「生徒の心身のコンディション」の対応で、約３週間遅れの幕開けとなった。

　開幕に先立ち、この日に就任したばかりの村上浩爾新理事長が舞台上で「大変ご心配をおかけいたしました。深くおわび申し上げます」と謝罪。「現在の宝塚歌劇団の状況につきまして、大変ご心配をおかけしておりますこと、重ねて深くおわび申し上げます」と深く頭を下げた。

　トップスターの彩風咲奈は終演後「感謝の気持ちでいっぱいです。お客さま一人一人のために、大切なあなたのために、愛する雪組の仲間とともに、千秋楽まで元気に駆け抜けてまいりたいと思います」と声を詰まらせあいさつ。来場したファンからはスタンディングオベーションが起き、「頑張れー！」のかけ声も飛んだ。一方で「応援するけど、しっかり問題を調べて、生徒の待遇をよくしてほしい」と要望する来場者もいた。