水上恒司 時代の壁越えた純愛届けます 朝ドラ「ブギウギ」出演 関西弁に苦労も「全く心配ない」

 俳優・水上恒司(24)が、NHK連続テレビ小説「ブギウギ」にきょう11日放送の第51回から登場する。朝ドラ初出演ながら、ヒロインの福来スズ子(趣里)が生涯で唯一愛した男性である村山愛助という大役で、時代の壁を越えた純愛を表現。このほど、デイリースポーツなどの取材に応じた水上が、全力投球で挑む愛助役と作品への思い、今後の展望などを語った。

 俳優デビューから5年、水上は初の朝ドラに「一瞬たりとも油断できない。集中力や瞬発力を要する」と、充実感を口にする。

 スズ子は「東京ブギウギ」などで知られる“ブギの女王”笠置シヅ子がモデルで、日本随一の演芸会社・村山興業の御曹司である愛助はスズ子の大ファン。後にスズ子の最愛の人となり、「スズ子にとっても大きな影響を及ぼす、すごく大事な役どころ」だ。

 ドラマの時代は男性優位だが、「その時の男性像を考えず、スズ子を一番に考えている」という愛助は「その時代の逆のよう。あの時代になかなか無い男女の形」だと分析。「純愛」を今届けることに価値があると語る。

 現場では大阪の洗礼を浴びた。「やりとり一つにしても何か試されている感じがする」といい、「ツッコミもするけど、(打率は)大体1割8分。戦力外になりかけている」と野球経験者らしいたとえで苦笑いした。

 休日もダンスやボイトレを行うタフな日々で、最も苦戦しているのが関西弁。福岡出身ゆえに“西”の身近さを感じていたが「何が違っていて何が正解か分からない」と悪戦苦闘。方言指導の先生には「『全然ちゃうで』って言われて。『あんた七色の言葉使うな、おまえみたいなヤツ初めてやわ』」と盛大にツッコまれたという。

 苦労はありつつも、大役には「全く心配ない」と自信を見せた。背景には初共演となる趣里からの刺激がある。「趣里さんのスズ子の捉え方というか、『どうせなら笑おうぜ』みたいな、脚本に乗っかる才能は面白い」と感嘆。だからこそ、「趣里さん演じるスズ子を好きになれることがうれしい。何も疑問を持たず『愛してます』って言える」と役に愛情を注げたという。

 現在24歳。「30歳まではなんでもやってみたい」と、挑戦的な姿勢でいる。「それくらい自分の可能性や方向性は分からない。現時点で気付き始めた武器や個性もあるけど、それのみに絞るには早すぎる」と、まだまだ成長途上であることは自覚している。

 「(俳優は)死ぬ間際でもできる仕事。“選手寿命”は長いので、なりふり構わずいろんな作品に出て、たくさん失敗して経験を積みたい」。朝ドラもまた、水上に新たな武器をもたらしそうだ。

 ◆水上恒司(みずかみ・こうし)1999年5月12日生まれ、福岡県出身。18年、ドラマ「中学聖日記」で俳優デビュー。映画「そして、バトンは渡された」「死刑にいたる病」など出演作多数。22年、岡田健史から本名の水上恒司に改名。今月25日から初の個展を開く。8歳から野球を始め、長崎の名門・創成館高校野球部ではプロ野球・阪神の川原陸投手とバッテリーを組んでいた。身長178センチ。血液型O。

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