宮崎駿監督が日本人初快挙 長編アニメ「君たちはどう生きるか」で「ゴールデン・グローブ賞」 

 アカデミー賞の前哨戦と位置付けられる米映画賞「第81回ゴールデン・グローブ賞」が7日、発表され、宮崎駿監督の長編アニメ映画「君たちはどう生きるか」がアニメ映画賞を受賞した。2007年創設の同賞を日本人監督作が受賞するのは初。この日、カリフォルニア州ビバリーヒルズで開かれた授賞式に宮崎監督らは出席しなかったが、鈴木敏夫プロデューサーが喜びのコメントを寄せた。

 10年ぶりの宮崎作品で、戦時中の日本を舞台にしたファンタジー。公開まで多くの情報を隠す宣伝戦略も話題を呼んだ。国内で3日までに興収87億円のヒットを記録しているだけでなく、12月から公開された北米で日本映画オリジナル作品としては初となる週末興行収入ランキング1位を獲得。ニューヨーク映画批評家協会賞などのアニメ部門を受賞しており、賞レースでも注目を集めていた。

 快挙を受け、鈴木氏は「格別な気持ちです。日本では年初以来、地震や事故などの痛ましいニュースが相次ぎました。被災地では未だ救助を待っている方々が数多くいらっしゃるという報道を聞くと、やり切れない思いで一杯になります。そんな中で受賞という明るいニュースは、少しでも皆さんに笑顔を届けることができるでしょうか」とコメントしている。

 アカデミー賞のノミネーション発表は現地時間23日。3月10日に開催される授賞式に向け、さらなる快進撃となるか期待される。

 ◆ゴールデン・グローブ賞 米ハリウッドの映画界などを取材する記者らが1944年に設立した賞。「黄金の地球」を意味し、映画やテレビドラマの作品、出演者らに贈る。例年、米映画界最大の祭典、アカデミー賞の前に発表され、授賞の行方を占う「前哨戦」として大きな注目を集める。宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」(01年)は、ディズニー作品などと競り、03年のアカデミー賞長編アニメ賞に選ばれた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス