石井裕也監督「変なアドレナリン出ている感覚」 ブルーリボン賞監督賞受賞 毛色違う2作品で
東京映画記者会(デイリースポーツなどスポーツ紙在京7社で構成)が制定する「第66回ブルーリボン賞」の各賞が23日、決定した。授賞式は2月8日に都内で開催。4年ぶりの実施となる。
実際の障害者殺傷事件を題材に公開危機を乗り越えた「月」と、コロナ禍のありさまをエネルギッシュな人間ドラマとして料理した「愛にイナズマ」。毛色の違う2作が、わずか2週間の間に公開され「石井裕也ここにあり」を見せつけた1年だった。
2010年に当時28歳で商業デビュー作「川の底からこんにちは」が監督賞を獲得して以来、2度目の受賞。いまや日本を代表する監督の1人となっても「13年前とは違った喜びがある」とかみしめた。
「セオリーに乗っ取ってない映画作りを2連続でやって、変なアドレナリンが出ている感覚はあります。昨年末に完成させた作品も何かパンチが効いてないような気がして、それは多分よくない」。自身の作品とも戦いながら、新たな映像表現に立ち向かっている。