俳優の岡本圭人（３０）が舞台「Ｌａ　Ｍèｒｅ　母」（４月５～２９日、東京芸術劇場　シアターイースト）と舞台「Ｌｅ　Ｆｉｌｓ　息子」（４月９～３０日、東京芸術劇場　シアターウエスト）に出演し、２作品の同時上演に挑むことが２６日、分かった。

　フランス演劇界をリードする劇作家・フロリアン・ゼレール氏が手がける「家族三部作」のうちの２作で、家族の在り方や親と子の苦悩、孤独を描く物語。圭人演じる息子ニコラの父・ピエール役は実父の岡本健一（５４）、母・アンヌ役は女優の若村麻由美（５７）が務める。

　「－息子」は俳優業に専念した圭人が２１年に健一と初共演し、舞台単独初主演を飾った節目の作品の再演。圭人は友人からの「この舞台を上演してくれてありがとう。本当に観られてよかった。救われたよ」という言葉で「役者としての自覚」が芽生えたと当時を振り返り、再演と「－母」の日本初演を喜びながら「今は、役者としての使命感に駆られています」と気合を入れている。

　「－母」は２０１０年にパリで初演され、ブロードウェイでも上演された名作だ。主演の若村は「作品同士の出来事や同じ台詞がミステリーの面白さを倍増してくれます」と２作同時上演の魅力を語り、健一は「この特別な二作品は、観た方の感情を揺さぶる、とてつもなく凄い作品になることを確信しています」と熱を込めた。

　鳥取、兵庫、富山、山口、高知、熊本、長野、愛知でも上演される。