松任谷由実 愛着ある能登へ歌声届ける 恒例苗場ライブで心境吐露「胸がつぶれそうにつらい」

 シンガー・ソングライターの松任谷由実(70)が5日、新潟・苗場プリンスホテルブリザーディウムで、恒例のリゾートライブ「SURF&SNOW」の初日を迎えた。昨年デビュー50周年を迎え、自己最大規模となる57万4000人を動員する全国アリーナツアーを完走。先月19日に古希を迎え、この日がキャリア51年目の初ステージとなった。元日から震災に見舞われた愛着のある能登へ思いをはせ、歌の力を信じて、パワフルなパフォーマンスで魅了した。

 傷ついた“第二の故郷”を音楽の力で癒やす。

 都内出身のユーミンだが、新人時代に石川県のローカルラジオ番組出演で同県へ頻繁に訪問。同県をモチーフにした楽曲「acacia [アカシア]」「花紀行」を制作するなど石川の大ファンで、15年からは「石川県観光ブランドプロデューサー」を務めている。

 元日に能登半島地震が発生し、尊い命と町が失われた。ユーミンは「石川にたくさんの知り合いがいるので、さぞかし大変だろうというリアルに感じる。胸がつぶれそうにつらい」と被災地に心を重ね、「エンタメをやっている立場として、できるだけ明るくなってほしいし、できる限りのことはやりたい」と語る。

 テレビ越しに目撃する愛着のある地の惨状に落ち込む日々だが、「目に見える物が崩れて流されたとしても、石川には高い民度と工芸、消えない技術や美意識がある。なんとか残していきたい。そういったものは永遠に消えない素晴らしい物」と復興を信じている。

 3月16日には、北陸新幹線が延伸開業される。小松駅・加賀温泉駅の発車メロディーをユーミンが作曲、夫で音楽プロデューサーの松任谷正隆氏が編集を手がけた。ユーミンの楽曲がこれまで駅メロに起用されたことはあるが、書き下ろしは今回が初めてだという。

 駅メロの詳細は解禁されていないが、加賀温泉駅は「雅な物」、小松駅は「マーチ」という楽曲イメージ。北陸の背中を押す“応援ソング”のような駅メロが流れる日も近い。「明るい話題にしたいです!期せずして本当に元気になってもらいたい」と笑顔で語るユーミン。古希を迎えてもなお、今後も全国を笑顔にすべく、走り続ける。

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