酒井法子“第二の故郷”石川へ寄せる思い 被災地のためにできること「エンタメの力」信じて

 衰え知らずの美貌と明るいキャラクターで活躍の場を広げている、歌手・女優の酒井法子(52)。22年から石川・金沢でラジオのレギュラー番組を担当しており、1月1日に発生した能登半島地震では知人も被災した。そんな中でも酒井は「エンターテインメントの力」を信じ、被災地へ、全国へ、そして世界へ向けて元気を発信し続ける。このほどデイリースポーツの取材に応じ、“第二の故郷”となった石川への思いや、自身を支える信念について語った。

 1986年のデビューから39年目を迎えた2024年。その初日に発生した大地震に、酒井の心は大きく揺れた。

 福岡で生まれ、中学時代に芸能活動のため上京した酒井だが、ここ数年は知人の縁を受け毎年、金沢でディナーショーを開催。22年4月からは北陸放送でラジオ番組「酒井法子のマンモスradio」(日曜、後6・30)を担当するなど月に2回ほど金沢を訪れており「第二の故郷みたいなところなんです」という。

 それだけに、災害の一報はあまりに衝撃的だった。「大丈夫かな…って思う方たちの顔が次々浮かんで、本当にびっくりして心配で」と心境を吐露。「自分に何ができるかって考えるんですけど、まだまだ小さなことしかできてないです」と沈痛な表情で話した。

 そんな中で最も印象的だったのは、過去にラジオにゲストで登場した酒蔵の主人の言葉だという。「その方のインスタグラムに書かれていた言葉が『お願いしたいのは、どうぞ自粛しないでください。被災しなかった元気な人は。経済を止めてしまっても何もならないんです』だったんです。地元の食べ物とか観光とかを利用してもらって、力を貸してくださいとおっしゃってて、本当にそうだなあ…って」。

 その言葉は酒井の心を大きく揺さぶった。「エンターテインメントも特にそうじゃないですか。こんな時に華やかなことやっていいのかな…とも思いますけど、被災した方々がラジオ番組に寄せたメッセージも『私たちも一緒に自粛してほしいとは思ってない』っていう声が多いんですね。そういう気持ちでエンターテインメントを見てるんだなって」と痛感した。

 そんな酒井が、エンターテインメントの力を再確認したステージがあった。2021年8~9月に上演された作詞家・岩谷時子さんの生誕150周年を記念した舞台「ラストダンスは私に」。酒井は日本の芸能史に残るシャンソン歌手・越路吹雪さんの役を熱演した。

 「越路さんは宝塚歌劇団のトップスター、戦時中に慰問に回られてたんですね。日本が戦争に負けて、ボロボロになった中でも歌いに行って…。生きるか死ぬかという中でも、皆さんがエンターテインメントを欲してくださるんだというのを強く感じて、自分も感動して、勇気づけられた気がしましたね」と言葉に力を込めた。

 だからこそ、間もなくデビュー40周年を迎える現在でも、エンターテインメントへの気持ちが薄まることはない。「歌ったり踊ったり、好きな世界観を楽しく発信させていただけることが、誰かの元気になったり、つらい現状をふと忘れたり、また頑張ろうと思っていただけるきっかけになれば、こんなに幸せなことはないです」と笑った。

 その活動を続けていくためにも、自己研鑽は欠かさない。今年は久々の海外コンサートも控えており、「ありがたいことに、今年もまた張り切って頑張らせていただけるなって。なので、自分の中での進化というか、成長を止めないで頑張れたらいいなって思っています」と話した。

 近年は「JBBF・オールジャパンフィットネスチャンピオンシップス」で8連覇中の「ビキニフィットネスの女王」安井友梨(40)に師事し、筋トレを行っている。「私たちの年齢になると、すごく運動する人としない人と分かれるんですけど、私は結構体を動かすことが好き」と明かし、「お金もそうですけど、筋肉も“貯筋”が大事なんですよ。何歳になっても筋肉は育つそうなんで、育ててみようかな」とニッコリ。心身ともに歩みを止めないからこそ、酒井法子は輝き続ける。

 ◆酒井法子(さかい・のりこ)1971年2月14日生まれ、福岡市出身。化粧品メーカーのイメージガールコンテスト入選をきっかけに、86年のテレビドラマ「春風一番!」に出演。87年に歌手デビュー。「うれピー」などの独特の「のりピー語」で大ブレーク。95年に「碧いうさぎ」が大ヒットし、同年のNHK紅白歌合戦に初出場。女優としても人気ドラマ「ひとつ屋根の下」「星の金貨」などに出演した。

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