東宝は６日、帝国劇場の２月公演ミュージカル「ジョジョの奇妙な冒険　ファントムブラッド」の一部公演を直前で中止したことへのお詫びと中止に至った経緯、チケット購入者への対応などを公式サイトに掲載した。開幕直前の４日に、６日から８日までの合計４公演の中止を発表し、批判が高まっていた。

　東宝は中止の理由について「本公演製作における見通しの甘さ、製作体制の不行き届きが招いた結果」と説明し「ご観劇を楽しみにされていたお客様をはじめすべての関係者の皆様に心より深くお詫び申し上げます」と謝罪した。

　また中止の案内が直前になったことについて謝罪すると共に、「中止に関する当初のご説明に至らない点があり、多くのお客様にご心配、ご迷惑をおかけ致しましたことにつきましても、重ねてお詫び申し上げます」とした。

　その上で経緯を説明。「その複雑な演出プランに対応するための確認作業が想定以上に必要となったことなどから、稽古の進行が予定より遅れておりました」と稽古の遅れが生じていたことを公表。「ぎりぎりまで、予定通りの初日に向けて一同で力を尽くして参りましたが、さらなる修正・見直し等が発生するなどしたことから、進行の遅れを挽回することができず、協議を重ねた結果、スタッフ・キャストの安全確保の観点からも、初日を延期し、上記４公演を中止せざるを得ないという判断に至りました」とした。

　中止４公演のチケット購入者に対しては代金の払戻しのほか、手配済の交通費や宿泊費のキャンセル料を支払うとしている。払い戻しなどの詳細は８日１６時までに公式サイトなどで報告するとしている。

　東宝は４日に中止を発表した際、「開幕準備に想定以上の時間を要することとなり、万全の状態で公演をお届けする事が難しいため」と理由を説明していたが、ＳＮＳ上でファンから批判が相次いでいた。

　同作は荒木飛呂彦氏の人気漫画「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズの第１部「ジョジョの奇妙な冒険　ファントムブラッド」を元にしたミュージカル。ジョジョを松下優也と有澤樟太郎が演じる。