森川ジョージ氏「現場判断で造反にも似た悲痛な叫び」現場編集者の声明に漫画家たちも称賛「心からの声聞けてよかった」
日本テレビ系で昨年10月22日に放送を開始した連続ドラマ「セクシー田中さん」の原作者で漫画家の芦原妃名子さんが1月29日に急死したことを受け、8日、同作を小学館の第一コミック局編集者一同が「現場の編集者たち」という立場からコメントを発表した。
その中では「著者の心を守る『著作者人格権』」を説明した上で、「守られるべき権利を守りたいと声を上げることに、勇気が必要な状況であってはならない。私たち編集者がついていながら、このようなことを感じさせたことが悔やまれてなりません。二度と原作者がこのような思いをしないためにも、『著作者人格権』という著者が持つ絶対的な権利について周知徹底し、著者の意向は必ず尊重され、意見を言うことは当然のことであるという認識を拡げることこそが、再発防止において核となる部分だと考えています」となどとつづった。
その上で、「他に原因はなかったか。私たちにもっと出来たことはなかったか。個人に責任を負わせるのではなく、組織として今回の検証を引き続き行って参ります。」と顧みた。
この声明に、これまで小学館の対応に疑問を呈してきた漫画原作者たちからも、評価の声が挙がった。
「はじめの一歩」の森川ジョージ氏は、「現場から声があがりはじめました。自分が『時間が~』と言っていたのはこういうことです。おそらく現場判断で造反にも似た悲痛な叫びです。覚悟と誠意がこもっています。」と記した。
さらに「見えなかっただけで内部の現場や漫画家さん達は声を挙げていると思っていました。憶測で誰かを糾弾するより、もう少しこの誠実な声に耳を傾けてみませんか。じゅくじたる思いでこの数日間を過ごしたのは第三者ではない近くにいた人達です。立派だと思います。心ある声には心ある対応を、と思います。」とたたえた。
「さようなら、エデン」のわたなべ志穂氏も「皆様に読んで欲しいです。ちゃんと編集さんは動いていました。全て伝えていました(´;ω;‘)頑張る姿を見ています。芦原先生を守っていました。どうか、長いですが読んで下さい。」「色々な憶測で溢れているけど編集部が出した声明が事実。大事な作家の想いを握り潰す訳が無い。何度も何度も相手に伝えてる。が、そうなると攻撃の対象が確定するから何も言わず… 芦原先生の残された通り、攻撃では無くこれが事実だよ、が伝われば良いなと思います」とXに投稿した。
「のだめカンタービレ」の二ノ宮知子氏は「やっと作家に届く心からの声が聞けてよかったです 現場の皆さんは本当に辛かったと思います。」と安堵した思いを文章にしていた。
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