昨年１０月期に日本テレビ系でドラマ化された「セクシー田中さん」の原作者で漫画家の芦原妃名子さんが１月２９日に急死したことを受け、８日、小学館が「第一コミック局編集者一同」名義でコメントを発表した。原作者の「著作財産権」だけでなく、心を守る「著作者人格権」の周知徹底が再発防止には必要との思いなどが記されていた。

　この声明を受け、広瀬すず主演で映画化もされた人気コミック「ちはやふる」の原作者で漫画家の末次由紀さんは８日、自身のＸ（旧ツイッター）を更新。「芦原先生を想うプチコミック編集部皆さんの言葉を大事に受け取りたい。　その上で、『守られるべき権利を守りたいと声を上げることに、勇気が必要な状況であってはならない。』　この部分がこれからどう担保されるのかを見つめたいし考えたい。　原作者は製作者と脚本家に早い段階で会うなどのルールも必要だと思う。」と投稿。再発防止に向け、自らの考えも記した。

　末次さんは１月２９日、芦原さんの訃報を受け、「ずっと考えてる。　自分一人の力などたかが知れていて、志を同じくする人の力を借りて、物語をより遠くに深くに伝えるために作家はメディアミックスを選ぶ。たくさんの納得のいかないこともままならない条件もあるけれど、『多くの人に届ける』ために、いろんな方面と調整する。　　難しい作業だと思うけど、でもでも、０を１にする作業を、素晴らしい物語を生み出せる人を失ってしまっては…　　悔やまれてならない。ショックが大きすぎる。　　どれほどお辛かっただろう。　　でもその痛みを想像することが、他の誰かを追い詰めることになってはならない。　　悼む気持ちだけを抱える夜にする。」と長文で思いをつづっていた。