森川ジョージ氏「はじめの一歩」アニメ化時の制作サイドとのトラブル明かす 出版社の及び腰も告白
大ヒット漫画「はじめの一歩」などで知られる漫画家の森川ジョージ氏が17日、漫画家・山田玲司氏のYouTubeチャンネル「山田玲司のヤングサンデー」で生放送された「『セクシー田中さん』事件と芦原妃名子さんの無念を繰り返さないために~里中満智子、森川ジョージ、湊よりこと考える『原作漫画家不遇問題』」に出演。「はじめの一歩」のアニメ化当時に発生したトラブルを告白した。
「はじめの一歩」は1989年に連載がスタートし、2000年10月から日本テレビ系でアニメ化された。森川氏は「はじめの一歩」の前に連載していたF1漫画もアニメ化の依頼があったものの、別作品がアニメ化されて立ち消えとなったことを明かし「だからその時、『アニメなんかやるか馬鹿野郎、メディア化なんか絶対やらねえよ』と思った」と明かした。
「はじめの一歩」に関しては「始めから人気があったんで、ドラマ化、映画化、アニメ化の話がいっぱいあったけど、ずっと断ってた」と告白。それでも日本テレビ側が「話し合う体制で、スタッフも作画監督も連れてきてくれたから」とアニメ化を許可したという。
その際、制作側には「すでに45巻とかあるから、ここまで買ってくれたお客をがっかりさせる内容にしないでください」と約束したことも説明。だが「2話目を見て、これはダメだと思って、(アニメ放送を)やめろって言いに行った。権利としてそれはあるんで」とトラブルの発生を説明した。
制作サイドには「このままだと、作品の根幹が揺らぐ。どんな演出や脚色してもいいよ、だけど根幹が揺らいだらだめだから、そこを話し合いましょう」と伝えたという森川氏。序盤でわずかなズレを是正しておかないと、終盤では大きなズレとなって取り戻せなくなると力説した。さらに制作側との話し合いを望んだ際には「(発行元の)講談社には『そんなに怒んないで』って言われたんだけど、『連載やめるよ』って返した」と裏話も明らかにした。