今月２０日に熱海市内の病院で、８１歳で死去した女優・山本陽子さんの甥で、山本さんが所属した事務所「株式会社三陽企画」の社長である日塔謙太郎氏が２２日、山本さんの訃報を公式に発表した。

　日塔氏は報道機関に文書で「突然ではございますが、令和６年　２月２０日、弊社所属女優、山本陽子が急逝しましたことをお知らせ申し上げます」と報告。「亡くなる数時間前まで一緒におり、いつもと変わらぬ様子で帰宅の途へついたので、所属事務所代表であり、家族でもある私自身いまだに信じられません」と、死の直前の様子も明かした。

　死因については「帰宅直後の急性心不全でした」と公表。「今回このようなかたちで皆様へ突然の訃報をお知らせすることになったのは残念でなりません」と無念の思いを伝えた。

　山本さんは４月上演予定の舞台「そして誰もいなくなった」に出演予定で、「稽古を間近に控え、台本と向き合う日々でした」という。日塔氏は「やり遂げられなかったこと、共演者、公演関係者、観劇予定のお客様へご迷惑をお掛けすることになったことは大変申し訳なく思いますが、今頃本人は向こうで『こっちの話し方のほうがいいかしら？』などと役作りに励んでいることと思います」とし、「常に傍らにいた私から見ても最期の瞬間まで自由に生きた幸せな人生でした」と、在りし日の山本さんをしのんだ。

　その上で「家族として、所属事務所代表として、これまでの皆様からのご支援、ご声援に心より感謝を申し上げます」と感謝の思いも。葬儀は故人の遺志により親族のみで執り行い、後日「お別れの会」を企画する予定であることも明かした。